「Web担当者として記事を書くよう指示されたけど、一体何から手をつけたらいいの?」と感じている方へ。
記事作成は一朝一夕にマスターできるものではありません。しかし流れと手法を理解すると、格段にスムーズに行えるようになります。
この記事では、現役ライターが記事執筆のステップをひとつひとつ丁寧に解説します。記事集客に本格的に取り組みたい方はぜひチェックしてください。
リンキープス ライター兼コンサル
これまで書いた記事は2,500以上、上位10位以内 獲得多数。
「ウェブ解析士」の資格を持っているため、執筆から検証まですばやくPDCAを回せます。
集客・売上UPのため、文章にとことんこだわります!
記事で悩んでいる方はぜひご相談ください。
テーマとターゲットを決める
最初にターゲット(読者層)とテーマ(目的)を決めます。このステップで明確に方向性を決定することで、キーワードリサーチや記事の構造・トーンなども自然と決まります。
無駄な迷いや手戻りを防ぐためにも、先にしっかり定義しておきましょう。
どんな人に読んで欲しいかを決める
まず、「どんな人」のために記事を書くかを考えます。いわゆる「ペルソナ設定」ですね。
例えば、プロのマーケターにSEOの最新動向を伝える記事なら、専門的な用語や高度なテクニックを用いても問題ありません。しかし、SEO初心者に向けて書く場合は用語の解説を入れたり、基礎から丁寧に説明する必要があります。
何を伝えるのかを決める
次に、「何を」伝えるかです。記事のテーマや具体的なトピックは、ターゲットによって大きく変わります。
例えばSEO初心者向けには「SEOの基本的な考え方」や「SEOで成果を出すための具体的なステップ」といったテーマが向いているでしょう。ターゲット層の検索するであろうキーワードや、検索する理由(検索意図)を踏まえて、記事の方向性を絞っていきましょう。
キーワードをリサーチする
「どのようなキーワードで検索エンジンの上位に表示したいか」を決めます。記事のテーマとターゲットに基づいてキーワードを絞り込み、検索ボリュームや競合状況を調査します。
キーワード抽出ツールを活用する
ツールを使うと、キーワードを一覧表示できます。その中から「ターゲットが知りたいであろうキーワード」「自社(自分)が書けそう、知識があるキーワード」を選びましょう。
どれを選べばいいか迷ったら「ラッコキーワード」がおすすめです。ラッコキーワードならシンプルな操作で候補キーワードを確認できますし、他の機能も充実していますよ。
競合他社の記事を調べる
「検索ボリュームが多く、競合があまりいないキーワード」が理想的ですが、そういったキーワードはなかなか存在しません。
ライバルサイトは「どんなキーワードでコンテンツを作っているか」、そして「あえて避けていそうなニッチなキーワードはないか」を調べるとよいでしょう。
関連性の高いキーワードを調べる
メインキーワードに関連性の高いキーワードを調べてみましょう。特に「共起語」を記事に取り入れると網羅性が高まり、ユーザーからもGoogleからも評価されやすくなります。
記事構成を作る
記事の構成がしっかりと決まっていれば、執筆がスムーズに進み、結果として読者にとっても理解しやすい内容に仕上がります。このステップで記事の骨子(アウトライン)を決め、どのように情報を展開するかを明確にしましょう。
ブログ記事・コラム記事でよく使われる構成は「PREP(プレップ)法」です。この順番に沿って文章を組み立てると説得力が増しますよ。
- P:Point(結論)
- R:Reason(理由)
- E:Example(具体例)
- P:Point(結論)
導入文で読者の課題に共感する
冒頭(導入)部分を書いていきます。書き出しは迷ってしまうものですが、読者の注意を引くテンプレを知っておくと時短になりますよ。
- 〇〇で悩んでいませんか?
- あなたはどう思いますか?
- もし〇〇だったらどうしますか?
- こんな〇〇しなくてもいいんです。
- 〇〇が常識ですが、実は△△なんです。
- 〇〇によると
「何が問題であり、この記事がどのようにその問題を解決するか」を簡潔に説明するとよいでしょう。
本文の見出しを設定する
本文で扱う各セクション(見出し)を設定します。記事の大まかな流れと、各部分で何を伝えるべきかをまとめるのです。見出しを付けるポイントはこちら。
- 20文字程度にまとめる
- 見出しだけで内容が分かるようにする
- キーワード・関連語句を含める
- h2見出しからh3見出しまでを使う
- 読者のニーズに応える
文字数を設定する
「何文字書けば上位表示される」という正解はないのですが、1記事あたり3,000文字以上を推奨します。このくらいのボリュームであれば情報を網羅できますし、読者の満足度も高いでしょう。
一つの見出し(セクション)が長くなりすぎないように注意しましょう。目安は1見出し300~400文字程度です。情報を適度に分割したほうが読みやすく、読者の理解も深まります。
まとめ部分で次の行動を示す
最後に記事の要点をまとめ、読者に具体的なアクションを提案します。ただ内容を振り返るだけでなく、読者に次の一歩を踏み出させる役割も果たします。
記事を執筆する
執筆フェーズは特に時間と労力を要する部分であり、記事の品質を大きく左右する段階です。事前にしっかりとした構成を作っておけば、このステップは比較的スムーズに進むでしょう。
ただし、ただ早く書くことが目的ではなく、内容の精度や読みやすさ、そしてSEOの側面も考慮しながら執筆する必要があります。
初稿を作成する
慣れないうちは、表現や読みやすさはとりあえず置いておいて、伝えたいことをセクションごとに箇条書きで並べていくのがおすすめです。
それから文章に直していき、論理的な流れで繋がっているか?理解しやすい構造になっているか?を意識するとよいでしょう。
記事制作に慣れていない方は心理的ハードルが高いかもしれませんね。そんな時はスマホで書いてみましょう。スキマ時間にコツコツ進めていると、案外ラクに終わりますよ。
生成AIで下書きを作る
どうしても文章を書くのに苦手意識があるのなら、ChatGPTなどの生成AIを使うのもひとつの手です。
ただし、AIが出力した文章をそのまま記事として公開するのはNG!必ずヒトの手で事実確認を行い、編集を加えてください。
「AIで記事を作ってもいいの?」という疑問を抱いた方へ。答えは「YES」です。Googleも公式にAIでの記事を認めています。ユーザーの役に立つ内容であれば、「どのように書かれたか」は重要ではないのです。
オリジナリティを高める
Googleはオリジナリティ(独自性)のある記事を評価します。オリジナリティを高められないか、これまでの経験を振り返りましょう。
心理テクニックを盛り込む
読者はシビア。「この記事、なんだかつまらない」と感じた瞬間、離脱してしまいます。最後まで読んでもらうために、心理テクニックを文章に取り入れましょう。
校正・編集を行う
ある程度文章が出来上がったら、校正・編集作業に入りましょう。「この記事を公開して問題ないか」を細かくチェックしていきます。
誤字脱字・表現の誤りを直す
文法の確認や表現のブラッシュアップを行います。
特に注意したいのは誤字脱字!ささいなミスのように思えますが、読者に「誤字脱字も確認しないのか。内容のファクトチェック(事実確認)もしていないんじゃないか?」と思わせてしまうかもしれません。
「後で後悔する」「一番最初」など重複表現は、子供っぽい印象を与えてしまいます。こちらの記事では、つい使ってしまいがちな表現をまとめました。あわせて確認を。
トラブルを回避する
記事は一度公開すると多くの人に閲覧されるため、過激な表現や法律に反する内容は炎上してしまいます。公開前に必ず確認してください。
第三者にチェックしてもらう
記事を完成させたら、ぜひやって欲しいのが「記事添削」。現役ライターに依頼すると、自分では気づかないミスや改善の余地がある部分を指摘してもらえますよ。
「毎回添削を依頼するのは予算的に難しい…」という方は文章校正ツールもおすすめですよ!
記事の設定を行う
タイトルとメタディスクリプションは検索エンジン結果ページで目立つ部分であり、ユーザーが記事をクリックするかどうかを大きく左右します。
また、適切に設定されていると検索エンジンが記事を高く評価しやすく、クリック率(CTR)向上などサイト全体のパフォーマンスもよくなっていきます。
魅力的なタイトルを作る
タイトル(H1タグ)には、記事の主題を明確かつ魅力的に表現するキーワードを含めましょう。
- どんな人向けかを伝える
- カンタンさを強調する
- 信頼感を強める
- 情報の新鮮さを伝える
- 読者が使う言葉を含める
- 損失を訴える
- 望む未来を提示する
ただし、クリックを誘発するためだけの誇張は避け、信頼性を保つよう心掛けてくださいね。
タイトルに時間がかかってしまうときは自動生成ツールを使うのもひとつの手。キーワードを入力するだけで、「おっ!」と思えるようなタイトルを提案してくれますよ。
メタディスクリプションを入力する
メタディスクリプション(抜粋)は記事の要約とも言える部分です。120文字以内で記事の大事なポイントと、読者に何を提供するのかを明確に伝えましょう。
メタディスクリプションにも主要なキーワードを自然に組み込むと、SEO効果が期待できます。どうまとめればいいかわからない場合は要約ツールを使うのもアリですよ。
カテゴリ・タグを設定する
記事のカテゴリやタグを設定します。違いを簡単に説明すると、カテゴリは基本的にひとつ、タグはいくつでも付けて構いません。
プロフィールを表示する
ここ数年で、「誰が書いているのか」が特に重要な意味を持つようになりました。「この記事を書いた人(執筆者)」プロフィールを表示させて、記事の有用性をアピールしましょう。
「代表挨拶」や「スタッフ紹介ページ」へ飛ぶリンクを貼り付けるのもよいでしょう。
効果測定を行う
効果測定は、記事が実際にどれだけの影響をもたらしたかを評価するための不可欠なステップです。Googleアナリティクス4(GA4)やサーチコンソールなどを導入して、ユーザーの行動を数値化しましょう。
- アクセス数
- エンゲージメント時間(旧:ページ滞在時間)
- クリック率(CTR)
- 参照元(検索や広告など、どこから来たのか)
データを元に、何がうまくいって何がうまくいっていないのかを詳細に分析します。集客に成功した記事の特徴を次に活かすとともに、失敗した記事からは何を改善すべきかを明確にできます。
エンゲージメント時間を確認する
アクセス数は記事がどれだけ注目を集めたかを示す基本的な指標ですが、それだけでは足りません。エンゲージメント時間(旧:ページ滞在時間)を見ると、訪問者がどれくらいの時間をかけて内容を読んだかがわかります。
エンゲージメント時間が長ければ長いほどじっくり読まれていることを意味し、読者にとって価値が高い記事と言えます。こちら↓の記事では、GA4でエンゲージメント時間を確認する方法や目安時間を紹介しています。
クリック率が低ければタイトルを調整する
クリック率(CTR)は、検索結果画面に表示されたうち、実際にクリックされた割合を指します。クリック率を高めるためには「興味を引くタイトル」を作るのがポイントです。
- ターゲットが明確になっているか
- カンタンにできることを伝えているか
- 専門性を伝えているか
- 情報が新しいことを伝えているか
- 読者が使う言葉を含めているか
- 行動しないことのネガティブを訴えているか
- 望む未来をきちんと示しているか
どこから訪問されているか確認する
参照元、つまり読者がどのような経路で記事にたどり着いたかもチェックしたい数値です。例えば検索エンジンからか?SNSからか?を把握することで、次回の記事作成やマーケティング戦略に役立つ洞察を得られます。
専門家に分析してもらう
GA4はユーザーの行動を詳しく追えるのがメリットですが、高機能だからこそ、どこを見ればいいのか分かりにくいんですよね。自社でアクセス解析が難しい場合はコンサル会社など外部のサポートを受けましょう。
一度設定しておけば、相手のパソコンからアクセスできるようになります。詳しい手順はこちらの記事で説明しています。
私リンキープスは、アクセス解析関連の資格「ウェブ解析士」「Google アナリティクス認定資格」を保有しています。お気軽にご相談くださいね!
まとめ
今回は記事執筆の流れについて、各ステップごとに詳しく解説しました。記事作成はただ「書く」行為だけではなく、目的の明確化から効果測定に至るまで、多くの要素が複雑に絡み合っています。
いきなりすべてを完璧にこなすのは難しく感じるかもしれませんが、ひとつずつ意識すればどんどん質の高い記事が積み重なっていきますよ。
「こんなにやること多いんだ…」「やっぱり自社だけで運営するのは難しいかも」と思った方は、ぜひご相談ください。記事執筆から解析までワンストップなので、担当者様の負担をぐっと軽くできます!