「文章を書くなら読者目線が大事」…とはよく聞きますが、具体的にどう書けばよいのか分からないですよね。
気を付けているつもりでも、読まれなかったり、正確な意図が伝わらなかったり。
そこで今回は現役ライターが、読者目線の文章を書くために意識しているポイントを紹介します。
セリフを取り入れる
読者のセリフを文章に取り入れましょう。
- 記事を書きたいのに、うまく書けない…
- ダイエットしたいのに、何をやっても続かない…
- 頑張っているのに年収が上がらない…
こういったセリフがあると「そうそう!」と共感でき、最後まで読みたくなります。
読者の悩みや疑問に共感し、セリフという形で表現してあげましょう。
特に記事の導入部分(冒頭)にセリフを持ってくると効果的です。
SNSで生の声を探してみる
セリフならなんでもいい訳ではなく、読者が本当に言っていそうなセリフにします。
例えばダイエット商品について書くとしましょう。
〇〇(商品名)なら、好きなものをガマンせずに痩せられるってホント?
上のセリフは、書き手側つまり商品提供側の考えで書いています。
説明的で、少しうさんくさく見えてしまいますよね。
対して、こちらのセリフはどうでしょうか。
好きなものをガマンしたくない…でも痩せたい…
とても自然ですよね。
セリフを考えるときは、できることならTwitterやインスタなどSNSで検索してみましょう。
関連キーワードを調べて、生の声を取り入れるのです。
都合のいいセリフになっていないか?読者が共感できるセリフになっているか?確認しましょう。
負の感情を代弁する
メリットばかり伝えると、読者やユーザーが「本当に?」「うそくさい」と思ってしまいがち。
そこで「本当に体重が減るの?と思っている方もいるかもしれません。」など、負の気持ちを代弁するのです。
- 「本当に体重が減るの?」と思っている方もいるかもしれません。さまざまなダイエット法を試しては効果が出ない…ということを繰り返していると不安になりますよね。
- 「なんでこんなに安いの?」と不思議に思いますよね。実は今回はモニター価格で、口コミを書いてくれる人のみに提供しているんです。
マイナスの感情に共感したり、あえてデメリットを説明したりすることで信頼性が高まります。
セリフをうまく使って読者との関係性を深め、最後まで読んでもらえるようにしましょう。
主語を読者にする
読者目線とはつまり、読む側が主役です。
書く側の話ばかり伝えると、読者は「だから何?」「私にどう関係あるの?」と思われてしまいます。
最後まで”自分のこと”として読んでもらうために、文章の主語を読者に変えましょう。
例えば「この商品であなたの人生を楽にします」よりも「この商品を買うと、あなたはこうなります」のほうがワクワクしますよね。
同じような意味でも、視点によって感じ方が変わるのです。
- 〇〇のプロから学ぶ
- 冷凍弁当をストックしておけば、疲れた日もすぐご飯が食べられます
- 目標達成に近づきましょう
- 〇〇のプロが教える
- 当社は夕食に便利な冷凍弁当を販売しています
- 目標達成まで当社がお手伝いします
タイトルや見出しの主語もチェックしてみましょう。
質問文にする
「記事を書いているのに、どうして反応が少ないんだろう…」と思っていませんか?
このように質問されると一瞬考えますよね。
読者に呼びかけると文章に集中してもらいやすくなります。
- 集客が上手くいかず、焦っていませんか?
- 文章作成に時間がかかりすぎる…と思っていませんか?
- 老後資金、不安ではありませんか?
読者に「これって、私のことかも?」と思ってもらえれば、最後まで文章を読んでもらえるでしょう。
思わず「YES」 と言ってしまうような質問文を考えてみてください。
読者が使う言葉を選ぶ
読者が普段使う言葉を選んでいますか?
専門用語やカタカナ言葉を使うときは注意が必要です。
「この単語、どういう意味?」と思われたら「この文章、読みにくい…」につながります。
読者の知識レベルに合わせて言葉を選びましょう。
「この言葉って、伝わるかな?」と悩むときはGoogleトレンドで調べるのがおすすめです。
Googleトレンドで調べる
「Googleトレンド」はキーワードの検索ボリュームを調べるツールです。
2つのキーワードを比較すれば「どちらが普及しているか?」を確認できます。
例えば「コンセンサス」は「同意」を意味しますが、「コンセンサス」を使う業界もあります。
「コンセンサス」を使っても通じるか、ざっくり確認してみます。
- Google トレンドにアクセスする
Googleトレンドにアクセスする
- キーワードを入力する
「コンセンサス」を入力すると、右側に入力欄が表示される
「同意」を入力する - 2つのキーワードを比較する
2つのキーワードを比較する
「人気度の動向」によって、どちらが一般的に使われているかが分かる
「コンセンサス」の人気度(検索度)は10〜20、「同意」は50〜70ですね。
「コンセンサス」はビジネスシーンでよく使われるものの、読者にはもしかしたら伝わらないかもしれません。
それなら「コンセンサス(同意)」と書こう、という判断ができます。
読者のベネフィトを伝える
導入部分にはベネフィットを伝えましょう。
ベネフィットとは良い変化、つまり「この記事を読むと、どんな良いことが起こる?」です。
- (この記事では)手順を分かりやすく説明したので、初心者でもつまずくことなく進められます。
- (この記事では)30枚の画像を載せたので、ひとつずつ確認しながら手順を踏めます。
- この記事の通り進めれば、文章を書く時間をぐっと減らせます。
記事を読んだほうが良い理由を、読者にしっかり伝えましょう。
知りたいことを先に書く
記事を読みに来た人は、何か疑問や悩みがあるはずです。
例えば「Chrome拡張機能 おすすめ」で調べたとき、記事の内容が「Chrome拡張機能とは?」から始まるとイラッとしますよね。
「それは分かってる」と思えば、スクロールするか、ページを閉じるかするでしょう。
読者にストレスを与えないために、結論や答えを先に持ってきましょう。
丁寧すぎず、簡潔に書く
文章を書き慣れていない人は、敬語を使いすぎる傾向があります。
敬語を使えば丁寧に見えますが、使いすぎは違和感や嫌悪感を抱かせてしまいます。
いわゆる”慇懃無礼”ですね。
敬語を多用しない、シンプルな文章を心がけましょう。
ここでは注意したい敬語の使い方を説明します。
NG例:二重敬語
二重敬語は、同じ種類の敬語を2つ重ねた言葉のこと。
例えば「ご覧になられる」は「ご覧になる」という尊敬語に、さらに「〜られる」という尊敬語をつけています。
- ご覧になる
- おっしゃったように
- ご連絡いたしました
- ご覧になられる
- おっしゃられたように
- ご連絡させていただきました
頭では分かっているつもりでも、いざ文章を書くとつい間違えてしまいがち。
二重敬語になっていないか、チェックを怠らないようにしましょう。
まとめ
今回は読者目線の文章を書くために意識しているポイントを紹介しました。
- セリフを取り入れる
- 主語を読者にする
- 質問文にする
- 読者が使う言葉を選ぶ
- 読者のベネフィトを伝える
- 丁寧すぎず、簡潔に書く
この6つのポイントを押さえるだけで、グッと読者目線に近づけます。
読者の心をつかめば、最後まで記事を読んでもらえるようになり、結果的に売上につながりますよ。