SEO対策として注目されている「トピッククラスター戦略」。ピラーページは、集客や検索順位において中心的な役割を果たすコンテンツです。
しかし実際に取り組もうとすると、「ピラーページって何から書けばいいの?」「どこまで詳しく書くべき?」と戸惑う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ピラーページのテーマ選び方と記事構成をわかりやすく解説します。Web集客に課題を感じている方は、ぜひ参考にしてください。

リンキープス ライター兼コンサル
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ピラーページとクラスターページの違いをおさらい
本題に入る前に、「ピラーページ」と「クラスターページ」の違いを確認しておきましょう。
ピラーページ | クラスターページ | |
---|---|---|
目的 | テーマ全体をまとめ、各記事への案内役になる | 特定の内容を深掘りし、詳しく解説する |
内容 | 広く浅く+内部リンクで誘導 | 狭く深く、ひとつの課題にフォーカス |
検索キーワード例 | 「ホームページ 集客方法」 | 「SEO対策 中小企業」「SNS運用 方法」など |
文字数の目安 | 約4,000字前後 | 約3,000〜5,000字程度 |
内部リンクの方向 | 複数のクラスターページへ誘導 | ピラーページへ戻るリンクが中心 |
ピラーページは、テーマ全体をざっくりと理解できるよう整理された「総合案内所」のような存在です。
一方のクラスターページは、特定の課題やキーワードに対して、3,000〜5,000字ほどかけて深掘りしていく専門記事です。
この2つを組み合わせて設計することで、検索エンジンにも読者にもわかりやすく、回遊しやすいサイト構造になります。
ピラーページのテーマ選び
ピラーページを作る前に、まずは「何について書くか」を決める必要があります。選ぶテーマによって、その後の集客力や検索順位にも大きく差が出るからです。
ここでは、ピラーコンテンツとしてふさわしいテーマをどう見つけるか、3つの視点から解説します。
- 情報量が多いテーマを選ぶ
- 検索ニーズが高いキーワードを調べる
- 自社サービスにつながる内容かを見極める
情報量が多いテーマを選ぶ
ピラーページは複数コンテンツをまとめるページです。情報の幅が狭すぎると、関連する記事が十分に用意できず、サイト全体の構造も浅くなってしまいます。
だからこそ、選ぶテーマにはある程度の広がりが必要です。
たとえば「ダイエット」というテーマであれば、「食事」「運動」「睡眠」「ストレス管理」といった複数の切り口で記事を展開できます。それぞれをクラスターページとして分け、ピラーページでつなぐことで、読者にも検索エンジンにも伝わりやすい構成になります。
「どんな視点で記事を増やせるか?」と考えて、テーマを絞ってみてください。
検索ニーズが高いキーワードを調べる
どれだけ丁寧に書かれたページでも、検索されていないテーマではアクセスにつながりません。
特にピラーページはWebサイト全体への入り口となる存在のため、検索ニーズが高いキーワードをテーマに選ぶことが大切です。
目安としては、月間検索数が1,000件以上あるキーワードをおすすめです。Googleキーワードプランナーなどのツールを活用すれば、候補キーワードの検索ボリュームを手軽に調べられます。
たとえば「ダイエット 食事」や「中小企業 ホームページ集客」といったキーワードは、実際に多く検索されており、興味・関心の高いテーマです。こうした需要のあるテーマをピラーページに設定することで、サイト全体の集客力を高める起点になります。
検索ボリュームチェックと競合調査を同時にできるツールが「ruri-co(るりこ)」です。具体的な使い方について以下の記事で説明していますので、ぜひ参考にしてください。
自社サービスにつながる内容かを見極める
ピラーページは、最終的に「お問い合わせ」や「資料請求」などの成果(コンバージョン)にもつながることが理想です。
検索キーワード(検索意図)によって、ユーザーの状態は大きく異なります。
たとえば「ダイエットとは」と検索する人は、まだ情報収集の初期段階にいる可能性が高いですが、「ダイエットサプリ おすすめ」と検索する人は、比較検討や購入を考えている段階です。
ピラーページのテーマを決めるときは、「将来的にお客様になりそうな人が検索しているかどうか」「自然にコンバージョンページへ誘導できるか」を意識しましょう。
検索意図については以下の記事で詳しく説明しています。ぜひ参考にしてみてください。
ピラーページの書き方(記事構成)
ここでは、初心者でも迷わず設計できるように、ピラーページの基本構成と書き方のコツを解説します。
- リード文で読者の関心を引き、全体像を示す
- 見出しに自然な形でキーワードを入れる
- 本文は要点を整理し、深掘りはクラスターページに任せる
- 内部リンクで関連ページへ誘導する
リード文で読者の関心を引き、全体像を示す
ユーザーはページを開いてから3秒程度で「読み進める価値があるかどうか」を判断すると言われています。
そのため、冒頭で「どんなテーマについて書いているのか」「なぜそれが重要なのか」「この記事で何が得られるのか」といった要素を、わかりやすくまとめましょう。
はじめに全体像をつかめるように書くことで、読者に安心感を与え、離脱を防ぐことができます。
以下の記事では導入部分のテンプレを紹介しています。どう書けばよいのか迷ってしまう方は、チェックしてみてください。
見出しには関連キーワードを入れる
検索エンジンは、見出し(h2やh3タグ)から記事の構成や内容を把握しようとします。読者にとっても、見出しはページ全体の要点をざっくり把握する手がかりになります。
だからこそ、見出しには検索されやすいキーワードや、記事のテーマに関連する語句を意識的に入れることが大切です。
「ホームページ制作」がテーマであれば、「制作の流れ」「費用の目安」「制作会社の選び方」などユーザーが気にするポイントを見出しに含めると、検索にも内容にも強い記事になります。
以下の記事ではキーワード選定の手順を紹介しています。より効果的なキーワードを見つけるために、参考にしてみてください。
ただし、キーワードを詰め込みすぎると文章が不自然になり、読みにくくなるだけでなく、スパムと判断されるリスクもあります。文脈の中で自然にキーワードを使うよう心がけましょう。
本文は要点を押さえて整理する
ピラーページの本文では、テーマ全体の流れをわかりやすく整理しながら伝えることが大切です。
ただ情報を詰め込むのではなく、「どんな順序で伝えるか」「何を詳しく書くか、何を別記事に任せるか」をしっかり設計しましょう。
たとえば、4000文字ほどのボリュームを想定する場合、h2を3〜4個、その下にh3を4〜6個に分けると、読みやすくなります。
構成は「原因→解決策→注意点」や「基礎知識→具体例→活用方法」といった流れが自然です。
記事本文の書き方はこちらでも説明しているので、ご参照ください。
内部リンクで関連ページへ誘導する
ピラーページの目的は、全体の流れを示しつつ読者を関連ページへ案内することです。
すべてを1ページで説明しようとすると読みづらくなるうえに、クラスターページとの役割分担が曖昧になってしまいます。
「知りたい人には、さらに深い情報を届ける」というスタンスで、必要に応じてクラスターページへ誘導しましょう。
「詳しくはこちら」「この内容は別記事で詳しく解説しています」「あわせて読みたい」などの文言を使えば、自然な形でリンクが貼れます。
内部リンクをうまく使うことで、読者の回遊を促しながら、SEO評価の向上にもつながります。
関連記事(あわせて読みたい)については以下の記事で説明しているので、こちらもチェックしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
ピラーページは、トピッククラスター戦略において土台の役割を担います。うまく設計すれば、検索エンジンにも読者にも伝わりやすいサイト構造が生まれます。
まず準備段階では、複数の記事を関連づけて整理できるような広がりのあるテーマを選びましょう。加えて、十分な検索ニーズがあるか、将来的にコンバージョンにつながる見込みがあるかもチェックしておく必要があります。
記事を書く際には、次の4つを意識すると効果的です。
- リード文で読者の関心を引き、全体像を示す
- 見出しに自然な形でキーワードを入れる
- 本文は要点を整理し、深掘りはクラスターページに任せる
- 内部リンクで関連ページへ誘導する
読者が「全体像はこのページでつかめた」と感じられる構成を目指すことが、SEO対策にも読者満足にもつながります。