WEB担当者の皆さん。「結局、何が書かれているの?」こう言われたこと、ありませんか?そんな方には「ホールパート法」をおすすめします。
ホールパート法は結論から始まり、詳細を経て再び結論に戻るシンプルな構成法です。長文でも伝わりやすく、書く側としても情報を整理しやすくてラクというメリットがあります。
今回はホールパート法の基本からメリット・デメリット、他の文章構成法との比較まで幅広く解説します。これを読めば、あなたの文章はもう「何を伝えたいのかわからない」とは言われなくなるでしょう。
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ホールパート法とは
「ホールパート法」は、最初に伝えたい結論(Whole)を提示し、次にその詳細(Part)を説明し、最後にもう一度結論(Whole)を強調する、という流れで構成されます。
- 結論(Whole)
- 詳細(Part)
- 結論(Whole)
このアプローチにより、読者は最初から文章の要点を掴めますし、詳細を学び、最後に要点を再確認できます。
ホールパート法の具体的な例文
ホールパート法の理論を知っても、あまりピンとこないかもしれませんね。実際の例文を通してより深く理解しましょう。例えば、記事で新製品の紹介を行うとします。
結論(Whole):この製品の大きな特徴は3つあります。それは、革新的なデザイン、高度な技術、そしてユーザーフレンドリーな操作性です。この新製品を市場で際立たせる理由となっています。
詳細(Part):まず、革新的なデザインについて。この製品は、洗練された外観と先進的なデザイン要素を組み合わせ、使用するたびに目を惹く外観を実現しています。ユーザーのライフスタイルを考慮したデザインは、機能性と美しさを両立させています。
詳細(Part):次に、高度な技術に関して。最新の技術を駆使したこの製品は、業界をリードする性能を誇ります。高速処理能力、長時間のバッテリー寿命、そして高解像度の画面など、これまでにない使用体験を提供します。
詳細(Part):最後に、ユーザーフレンドリーな操作性。直感的なインターフェースと簡単なナビゲーションにより、どんなユーザーでも簡単に操作できます。高い技術を背景にしながらも、使いやすさを最優先に考えた設計がなされています。
結論(Whole):この製品の大きな特徴は、革新的なデザイン、高度な技術、そしてユーザーフレンドリーな操作性です。3つの特徴が組み合わさることで、他にはない唯一無二の製品と言えるでしょう。
ホールパート法がよく使われるシーン
ホールパート法は、そのシンプルさと効果性から、さまざまな場面で活用されています。ここでは、この方法が特に有効とされるシーンを紹介します。
面接
面接での自己PR・自己紹介。1~2分という短い時間で自分を効果的にアピールしなければならない場面ですね。
ホールパート法を使えば、自分の強みや特徴(Whole)を最初に提示し、それを裏付ける経験やエピソード(Part)を紹介した後、再び自分の強みを強調することで、強い印象を与えられます。
プレゼンテーション
見込み客を相手にしたプレゼンでは、決められた時間の中でポイントを伝えなければいけません。
聴衆に最初に伝えたい要点(Whole)を明確にし、詳細情報(Part)を提供した後、要点を再度強調しましょう。忙しい相手でも、しっかり商品やサービスの強みを分かってもらえるはずです。
コラム記事
「◯◯おすすめ5選」や「◯◯のメリット」などの記事を書く際にも有効です。
最初に全体の結論や要点(Whole)を提示し、各項目の詳細(Part)を説明した後、再び全体の結論を強調することで、読者に内容がしっかりと伝わります。
ホールパート法のメリット
ホールパート法は、伝えたいメッセージを効果的に読者に届ける方法です。主なメリットを見てみましょう。
- 読者が理解しやすい
- 脱線しなくなる
- 結論が強調される
- 離脱率を改善できる
読者が理解しやすい
ホールパート法では、最初に「何について話しているのか」を明確に伝えるため、読者が文章全体の流れを追いやすくなります。詳細(Part)を展開する際も、読者はすでに結論の枠組みを理解しているため、具体的な情報や例を深く、効率的に理解できます。
このようにホールパート法は読者の理解を段階的に導くため、複雑な内容も分かりやすく伝えられるのです。
脱線しなくなる
文を書く際によくある問題のひとつが「話の脱線」です。ホールパート法を採用すると、この問題も解決できます。
ホールパート法では、最初に結論を明確に述べます。この結論が記事の核となるため、書き手は焦点を合わせやすくなります。具体的な例に進む際は、結論に関連する情報のみをピックアップすればいいのです。結果として、関連性のない情報や余計な話題に脱線するリスクが減るのです。
「伝えたいことがたくさんあって、どうまとめたらいいのか」と迷う人、「ちゃんと整理してから書いてくれる?」と言われたことがある人はぜひ取り入れてください。
結論が強調される
ホールパート法では、記事の最初と最後に結論を置きます。読者に伝えたいメッセージを強力に印象付けられます。記事の方向性が定まっているため、文章全体のメッセージが強く記憶に残ります。
特に、説得したり、売り込みたい場合、読者が行動する確率を高められるでしょう。
離脱率を改善できる
Webコンテンツにおいて「読者の興味を引き付けられるかどうか」はとても重要ですね。ホールパート法は、この点で特に有効な方法といえます。
明確な導入部は読者の好奇心を刺激し、記事の残り部分を読む動機付けになります。最初に全体像を理解しているため、読者は細部の情報にも興味を持ちやすくなります。
ホールパート法を採用すると読者の関心を初めから最後まで維持し、ページの離脱率を改善できるのです。
ホールパート法のデメリット
ホールパート法は多くの利点がありますが、すべての記事に向いているわけではありません。デメリットも理解しておきましょう。
- ストーリー(物語)には向いていない
- 単調になりやすい
ストーリーには向いていない
ホールパート法は情報を伝えるための効果的な方法ですが、ストーリーテリングや物語には適していません。物語においては、予期せぬ展開やクリエイティブな要素が重要で、読者に驚きや発見の喜びを提供する必要があります。
この方法の構造は、結論から始め、詳細を経て、再び結論に戻るという予測可能な流れです。ストーリーに必須な緊張感やサプライズ、感情の起伏を十分に表現できないでしょう。
単調になりやすい
ホールパート法では、最初と最後に同じ結論を繰り返します。これが、文章が単調に感じられる原因となることがあります。読者が飽きてしまわないようにするためには、結論の表現を変えたり、詳細部分で新しい情報を提供したりする工夫が必要です。
他の「文章の型」との違い
文章構成法(文章の型)には他にもさまざまな方法が存在します。ここでは代表的な構成法「PREP法」「SDS法」とホールパート法の違いを説明します。伝えたい内容や目的に応じて使い分けてください。
PREP法とホールパート法の違い
PREP(プレップ)法とホールパート法は、アプローチに大きな違いがあります。PREP法は、結論や主張(Point)を提示した後、その理由(Reason)と具体例(Example)を示し、再度結論(Point)を強調します。
- 結論や主張(Point)
- 理由(Reason)
- 具体例(Example)
- 再度結論(Point)
理由や事例を通じて説得力を高めるのに適しており、読者に深い理解と納得を促します。
一方、ホールパート法では、結論を提示した後、その詳細を説明し、再び結論に戻ります。この方法は情報を簡潔に伝え、読者に主要なポイントを明確に理解させるのに適しています。しかし、PREP法のように詳しい理由や具体例を深く掘り下げることは少なく、説得力に欠ける面もあります。
SDS法とホールパート法の違い
SDS法は、「要点・詳細・要点」の順に情報を提示します。まず、記事の要点(Summary)を概説し、次にその詳細情報(Details)を提供し、最後に要点(Summary)を再度強調します。
- 要点(Summary)
- 詳細情報(Details)
- 要点(Summary)
SDS法は、ひとつのポイントについてより深く詳細を伝えるために使われます。
一方で、ホールパート法は、結論から始め、その後詳細を説明し、最後に結論に戻ります。ホールパート法は複数のポイントを効果的に伝えるために使われます。
具体例で理解を深めたい場合はSDS法を、簡潔に伝えたい場合はホールパート法を選ぶとよいでしょう。
ホールパート法よくある質問
- Qホールパート法はどんなときに使うといいですか?
- Qホールパート法とPREP法はどう使い分ければいいですか?
- Qホールパート法はどのようなジャンルの文章に適していますか?
- Qホールパート法を使うとき、注意すべき点はありますか?
まとめ
ホールパート法について、メリットとデメリット・他の文章構成法との比較を紹介しました。
ホールパート法を活用すると、伝えたい核部分を明確にでき、読者に伝わりやすくなります。また、文章の構成もシンプルなため、書き手自身の思考も整理しやすいでしょう。ぜひホールパート法を身につけて、説得力のある文章を書いてくださいね。
文章の型を多く知っておくと、書くスピードがぐんと上がりますよ!