WEB担当者なら一度は「どれくらいの頻度でコンテンツを更新すればいいのか?」「毎日アップしたいけれどリソース的に難しい」と悩んだことがあるでしょう。
そこでこの記事では、ホームページの更新頻度がSEOにどのように影響するのかを解説します。また、競合他社はどれくらいのペースで更新しているのか確認する方法も紹介しますので、参考にしてみてください。
リンキープス ライター兼コンサル
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「更新頻度が高い」だけでは上位表示されない?
「コラム記事(ブログ)を毎日更新すれば、上位表示されますか?」と聞かれることがあります。
残念ながら、記事を頻繁に公開・更新したとしても、SEOへの直接的な効果はあまり期待できません。まずは更新頻度とSEOの関係を確認しましょう。
Googleが更新頻度を重視していない
Googleは、検索結果の順位を決定するルール(検索アルゴリズム)を公開しています(検索ランキング システムのご紹介 )。このページには更新頻度の言及は見当たらず、重要視していないことが分かります。
ただ、「鮮度の高いコンテンツを評価する」といった記述はあり、これが間接的に更新頻度と関連しているとは解釈できます。
Google は、検索クエリに対してより鮮度の高いコンテンツが期待される場合にそのようなコンテンツが上位に表示されるように、「検索クエリにふさわしい鮮度」を評価するさまざまなシステムを導入しています。たとえば、公開されたばかりの映画について検索されたら、おそらくクランクインの時期の記事ではなく最近のレビューを探していると判断します。
Google 検索ランキング システムのご紹介 | Google 検索セントラル
毎日更新しても、質が低ければ評価されず
特にサイトを開設したばかりの場合、「毎日更新しよう」「とにかく100記事を目指そう」と張り切りたくなりますよね。
記事を毎日アップすることは一見SEO的に良さそうに思えるかもしれませんが、内容の質が低ければ、その努力はほとんど意味をなしません。
質の低いコンテンツは、読者にとって役に立つ情報を提供していないため、訪れたユーザーの満足度が低くなります。具体的には直帰率・離脱陸が高く、滞在時間が短く、サイトへの再訪問(リピート)も少なくなります。
残念ながら、「ただ毎日更新しているだけ」では、ユーザーからもGoogleからも高い評価は得られないのです。
ただの日付更新では違反に該当する
頻繁に新規記事を増やしても、SEO対策としての効果はほとんど期待できないことは先述しました。では、過去記事のリライトはどうでしょう?
「公開日や最終更新日」の日付(タイムスタンプ)をとりあえず変えてしまえばいいのではないか?」と思うかもしれません。
しかし、Googleは日付を更新するだけの行為をガイドライン違反と見なします。
記事を不自然な形で更新しない: 記事が大幅に変更された場合、当然、日時も新しいものに更新することになります。ただし、こうした更新について重要な情報や他の説得力のある理由を付け加えずに、不自然な形で記事を更新することは Google ニュースのガイドラインに対する違反となります。また、すでに公開している記事をごくわずかに更新して新たに記事を作成したうえで、古い方の記事を削除して新しい記事にリダイレクトする、といった行為も Google ニュースのガイドラインに対する違反となります。
記事のページに関するおすすめの方法 – パブリッシャー センター ヘルプ
ペナルティ対象となれば、その記事(ページ)が検索結果に表示されなくなるばかりか、サイト全体が非表示になるリスクも考えられます。Googleをだますような行為はデメリットが大きいので、絶対に避けてくださいね。
実際は更新の多いサイトが上位?その理由
ここまで「更新頻度が高くても、検索順位にはあまり影響がない」と説明してきました。しかし実際は、更新頻度が高いサイトは上位に表示される傾向が見られますよね。
私自身の経験としても、当サイトで「1か月1回更新」の時よりも「3日に1回更新」のほうが着実に順位が伸びていきました。
ここからは頻繁に記事をアップするとどのようなプラスの影響があるのか解説していきます。
クローラーの訪問頻度が上がる
Googleの「クローラー(ロボット)」はサイトを訪れて中身をチェックすることを「クロール」と言います。クロールされる頻度はサイトによって違い、早いところだと3日に1回、遅いところだと4週間に1回程度です。
記事をこまめに更新していると、クローラーの訪問回数が増加する可能性があります。その結果、新しい(または更新された)記事がより早く検索結果に表示されるようになるのです。
情報量が多く、回遊につながる
サイトを定期的にアップデートすると、公開している記事の数がどんどん増えていきますね。たくさんの記事があり、適切に内部リンクされていれば、訪れた人が「次はこの記事を読もう」と興味を持ちやすくなります。
読者は一つの記事だけでなく他のページも訪れるようになる、つまり回遊率が改善されるでしょう。回遊率が高まるとそれだけ多くのページが読まれる上に滞在時間(エンゲージメント時間)も伸びるため、SEO対策にも好影響を与えるのです。
新しい情報は評価されやすい
Googleはユーザーが何を求めているかを見極めて、新鮮なコンテンツを優先して表示します。
特に、最近のニュースや流行りのトピックに関する記事は、常に更新されている必要があります。なぜなら、人々は「今」起きていることを知りたいからです。
新しい情報を提供することでGoogleに上位表示してもらいやすく、サイトに訪れる人が増え、訪問者が繰り返し戻ってくる。このサイクルによって、検索エンジンから「このサイトは役立つ最新情報を提供している」という評価を得やすくなり、さらにランキングがアップするでしょう。
目安として競合サイトの更新頻度を知る方法
では、具体的にどのくらいのペースで記事をアップ・リライトすればいいのでしょうか?経験上、最低「1週間に1回」を推奨しますが、サイトのジャンルによっても異なります。
そこで、競合他社の更新ペースをチェックする方法を紹介します。業界内での標準的な頻度を把握し、自社の更新スケジュールを考えてみてください。
Googleアラートを作成する
Googleアラートは、指定したキーワードにもとづいて最新情報を効率的に収集できる便利なサービスです。手動で競合サイトの更新をチェックしている方は、サイトを指定しておけばわざわざ訪問する必要がなくなります。
Googleアラートの作成方法を紹介します。
- Googleアラートにアクセス
Googleアカウントにログインした状態で、Google アラートにアクセスします。
- サイトを指定する
ボックスに「site:サイトURL(例 site:https://linkeeps.com/)」と入力します。「site:」とは、特定サイト(URL)に関する情報のみを追跡する設定です。
- 「アラートを作成」をクリック
「アラートを作成」ボタンをクリックします。これで、指定した条件に一致する新しいコンテンツが見つかるたびに、メール(通知)が届くようになります。
アラート作成後も編集・削除が簡単にできます。
エンピツマークをクリックすると頻度や配信先を設定できます。ゴミ箱マークをクリックすると削除されます。
Feedbro(RSS)を利用する
「Feedbro」はGoogle Chromeの拡張機能で、サイトのRSSフィードを購読することに特化しています。いわゆるRSSリーダーです。
無料で利用でき、特定のサイトがいつ何を更新したかが一目で分かるため、業界内の動向や競合の状況を効率的にチェックできます。
競合がどのようなトピックを取り扱っているか、どのタイミングでコンテンツを更新しているかを知り、自社のコンテンツプランを練り直してみてください。
Feedbroの使い方を簡単に説明しますね。
- 「Feedbro」をインストール
Google Chromeのウェブストアで「Feedbro」を検索します。以下のURLからも直接アクセスできます。
「Chromeに追加」をクリックすると、ポップアップが表示されるので「拡張機能を追加」をクリックしてください。これでインストール(無料)されます。
- Feedbroを開く
chrome画面右上の拡張機能アイコンから「Feedbro」をクリックし、「Open Feed Reder」をクリックします。
- サイトを登録する
Feedbroの画面が開くので、「Add a new Feed」をクリックします。
競合サイトのRSSフィードURLを入力し(例:https://linkeeps.com/feed/)、「Save」をクリックします。
これでサイトが登録されました。左側にサイト名が表示されていることを確認してください。
サイトが新しい記事を公開するたびにchrome上で通知してくれます。
記事の表示方法や取得ペースは設定(右上)で変更可能ですので、調整してくださいね。
FeedbroはサイトだけでなくSNSも購読可能です。以下のX(Twitter)アカウントも設定しておくと最新情報を逃さずに済みますよ。
Wayback Machineで過去を調べる
Wayback Machine(ウェイバックマシン)は、過去のWebページを閲覧できるツールです。競合他社のサイトが過去にどのような変更を加えてきたか、内容や時系列を詳しく確認できます。
誰でも無料で、アカウント登録なしで利用できます。使い方は簡単。サイトにアクセスしてURLを入力するだけです。
- Wayback Machineにアクセスする
- 調べたいURLを入力する
ボックス内に調べたいサイトのURLを入力し、エンターキーを押します。(例:https://linkeeps.com/)
- 日付をクリックする
カレンダーが表示されます。水色になっている日付がアーカイブ(記録)された日です。日付→時間をクリックすると、過去のサイトが表示されます。
Wayback Machineを活用して、ライバルが「どのようなコンテンツを公開しているか」「検索順位に影響を与えた要因は何か」「サイトリニューアルで何を変えたのか」などを把握しましょう。
Wayback Machineでサイトが閲覧できない場合は「サイトの運営歴が短い」「サイト規模が小さく、データが保存されていない」などの理由が考えられます。他のサイトを調査したほうがよいでしょう。
まとめ
今回はホームページの更新頻度がSEOにどのように影響するのかを解説しました。
- 更新頻度が高いだけでは上位表示は期待できない
- 記事数・鮮度などの影響により、サイト評価は上がりやすくなる
- ライバルサイトの更新ペースを参考にするとよい
ホームページを更新する頻度がSEOに直接的な効果をもたらすわけではありません。しかし、新しい情報を提供し続けるとユーザーの関心を引きやすく、サイトの信頼性も高まり、検索結果での上位表示につながります。
だからこそ、競合他社の動向を参考にしながら、質の高いコンテンツをこまめに更新することが大切です。結局のところ、「読者にとって価値のある情報を提供できるかどうか」が、サイトの評価を左右することになるのです。
Googleは「質の高いコンテンツ」について大まかにしか言及していませんが、低品質の基準は細かく公表しています。以下の記事で分かりやすく解説していますので、あわせて読んでみてください。