ホームページで情報発信する際、目指すべきは「高品質なコンテンツ」です。しかし、「高品質」と一口に言っても基準は曖昧で、悩んでしまいますよね。

そこで確認しておきたいのが「低品質コンテンツ」です。Googleは低品質コンテンツの基準やペナルティも公表しているのです。今回は低品質コンテンツの定義、低品質コンテンツと判断された場合の対処法を分かりやすく解説します。

リンキープス   ライター兼コンサル

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    低品質コンテンツとは?

    Googleは「検索評価ガイドライン」と「Google検索セントラル」を通じて、何が低品質コンテンツとみなされるかについて明確な基準を提示しています。大きく分けると、以下の4種類です。

    低品質コンテンツとは?
    • 独自性のないコンテンツ
    • 自動生成されたコンテンツ
    • 読者・Googleをだますコンテンツ
    • 執筆者が分からないコンテンツ

    それぞれ確認していきましょう。

    独自性のないコンテンツ

    Googleは「内容が薄いコンテンツ(特にアフィリエイト)をスパムとして見なす」という見解を示しています。

    検索結果ページから複数のサイトが返され、そのすべてのコンテンツが同じである場合、内容の薄いアフィリエイト ページとして、ユーザー エクスペリエンスの低下を招きます。

    Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー | Google 検索セントラル  |  ドキュメント  |  Google for Developers

    つまり、独自性(オリジナリティ)がなく、ユーザーにとって何の付加価値も提供しないコンテンツは低品質ということです。例えば、他のサイトから単純にコピー&ペーストした内容や、ユーザーにとって役立たない情報が詰め込まれたページが該当します。

    読者は新しい知見や有益な情報を求めています。「この記事は、ユーザーの期待に応えているか?」常に自問自答したいですね。

    自動生成されたコンテンツ

    自動生成されたコンテンツも低品質とみなされがちです。プログラムを使って無差別に情報を収集し、組み合わせただけのコンテンツは、ほとんどの場合文章として成り立ちません。

    このようなコンテンツは、ただ関連キーワードを羅列してランキングを上げることが目的であるため、Googleは厳しく対処しています。本当にユーザーのためになるコンテンツを心がけましょう。

    ただし、「AI生成記事が全部ダメ」という訳ではありません。あくまでも「制作方法を問わず、意味のないコンテンツを作るのはダメ」というスタンスです。

    AI 生成コンテンツは Google 検索のガイドラインに抵触しますか?

    AI や自動化は、適切に使用している限りは Google のガイドラインの違反になりません。検索ランキングの操作を主な目的としてコンテンツ生成に使用すると、スパムに関するポリシーへの違反とみなされます。

    AI 生成コンテンツに関する Google 検索のガイダンス  |  Google 検索セントラル ブログ  |  Google for Developers

    読者・Googleをだますコンテンツ

    読者やGoogleに向けて詐欺・不正行為を働くコンテンツはポリシー違反と見なされます。

    読者・Googleをだますコンテンツ
    • 検索結果に表示されたページから、まったく別のページへ誘導する(不正リダイレクト)
    • 検索エンジンのみ読めるテキストを設定する(隠しテキスト)
    • 不自然なリンクを貼り付けている(リンクの売買・過剰な相互リンク)
    • マルウェアをダウンロードさせる
    • 便利ツールを紹介するフリをして、まったく別の広告を表示する

    共通点がないように見えますが、「読者の知りたい情報を提供していない」という点で低品質コンテンツとして判断される可能性があるのです。

    執筆者が分からないコンテンツ

    コンテンツの信頼性は作成者の信頼性に直結します。Googleは「執筆者やサイト運営者が明瞭でない場合、検索順位が下がる可能性がある」と説明しています。

    コンテンツは、明確な情報源、掲載されている専門知識の証左、著者またはコンテンツを公開しているサイトの背景情報(例: 著者のページへのリンク、サイトの概要ページ)を示すなど、掲載内容が信頼性の高いものであることを示すための情報を提供していますか。

    有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成 | Google 検索セントラル  |  ドキュメント  |  Google for Developers

    サイトや記事に信頼性を持たせたい場合は、執筆者のプロフィールを掲載しましょう。読者や検索エンジンは「誰が」情報を提供しているのかを重要視しています。

    低品質コンテンツを放置するとどうなるか

    低品質コンテンツをそのまま公開し続けると、他のページの順位も下がってしまいます。最悪のケースでは、検索結果に完全に表示されなくなります。ここからは低品質コンテンツのペナルティについて説明します。

    他のページの検索順位が下がる

    低品質コンテンツがサイト内にある場合、そのページのみならずサイト全体の評価が低下する恐れがあります。

    実際、Googleがサイトの一部に質の低いコンテンツが含まれていることを発見した場合、サイト全体のランキングに影響を及ぼす、と見解を示しています。

    Google のポリシーに違反しているサイトは、検索結果での掲載順位が下がったり、まったく表示されなかったりすることがあります。

    Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー | Google 検索セントラル  |  ドキュメント  |  Google for Developers

    検索結果から完全に除外される

    低品質コンテンツを継続して公開し、検索品質評価ガイドラインに違反すると、Googleから手動ペナルティを受けるリスクがあります。ペナルティを受けると、検索結果からページやサイトが完全に除外されてしまいます。

    ただし、低品質コンテンツが存在するからと言って、すぐにペナルティにつながるわけではありません。Googleは、サイト全体で高品質なコンテンツを提供しているかどうかを評価します。定期的に品質チェック・改善をしていれば、この最悪なケースは免れるはずです。

    自サイトに低品質コンテンツがあるか確認する方法

    低品質コンテンツはSEOの観点から大きなリスクを持ちます。自サイトに低品質コンテンツが含まれていないかを確認してみましょう。

    Googleサーチコンソール(Search Console)は、Googleによるサイトのクロールとインデックス付けの状況を確認できるツールです。低品質と見なされているかどうか調べるには、2つの方法があります。

    サチコで低品質コンテンツがあるか確認する方法
    • 「クロール済み – インデックス未登録」を調べる
    • 「手動による対策」を調べる

    「クロール済み – インデックス未登録」を調べる

    「クロール済み – インデックス未登録」ページは、コンテンツの品質がGoogleの基準に満たない可能性が考えられます。googleがページの存在を把握しつつも、インデックスに登録しなかったページなのです。

    クロール済み – インデックス未登録

    ページは Google によりクロールされましたが、インデックスには登録されていません。今後、インデックスに登録される可能性がありますが、登録されない可能性もあります。この URL のクロールのリクエストを再送信する必要はありません。

    ページ インデックス登録レポート – Search Console ヘルプ

    「クロール済み – インデックス未登録」状態になっているページを確認する手順を説明しますね。

    1. 「ページ」をクリック

      Googleサーチコンソールにログインする。「インデックス作成」→「ページ」をクリック。

    2. 「クロール済み – インデックス未登録」をクリック

      下にスクロールすると「ページがインデックスに登録されなかった理由」セクションが表示される。理由「クロール済み – インデックス未登録」をクリック。

    3. インデックス未登録URLを確認

      「クロール済み – インデックス未登録」ページが表示される。下にスクロールすると、インデックスされなかったページURLが確認できる。

    注意

    インデックス未登録の理由は多岐にわたるため、ページすべてが低品質コンテンツを意味するわけではありません。ひとつずつ内容をチェックしてみてください。

    「手動による対策」を調べる

    手動による対策が実施されると、サイト全体が検索結果に表示されなくなります。

    Google では、担当者がサイト上のページを目視で審査し、Google のスパムに関するポリシーに準拠していないと判断した場合、そのサイトに対して手動による対策を実施します。手動による対策のほとんどは、検索インデックスの操作への対処です。

    手動による対策レポート – Search Console ヘルプ

    「クロール済み – インデックス未登録」状態になっているページが数ページなら、すぐにはこのステップには進みません。ただし、長期的・大々的に低品質コンテンツを公開している場合は注意が必要です。

    念のため「手動による対策」をチェックしておくとよいでしょう。

    1. 「手動による対策」をクリック

      Googleサーチコンソールにログインする。「セキュリティと手動による対策」→「手動による対策」をクリック。

    2. 「問題は検出されませんでした」ならOK

      「問題は検出されませんでした」と表示されていれば問題ない。万が一実施されていた場合はページを修正した上で再審査リクエストを行う。

    低品質コンテンツと判断された場合の対処法

    サーチコンソールで「クロール済み – インデックス未登録」状態=コンテンツが低品質と判断された場合、どうしたらいいのでしょうか。ここからは、低品質コンテンツの改善に向けた実践的なアプローチを紹介します。

    低品質コンテンツと判断された場合の対処法
    • リライトで品質を高める
    • noindexタグを設定する
    • canonicalタグを設定する
    • 削除する
    • 不正な広告・宣伝表示を減らす
    • 執筆者の情報を掲載する

    リライトで品質を高める

    低品質コンテンツを改善する方法として定番なのが、コンテンツのリライトです。

    リライトする際のポイント
    • ユーザーにとって有益な情報を提供しているか
    • そのページで満足できる情報量か(網羅性)
    • 独自性と有用性が確保されているか
    • 情報の正確性・信頼性は問題ないか

    ただ文字数を増やせばいい、という訳ではありません。ボリュームだけでなく質にも注目し、ユーザーのニーズに応える内容にしていきましょう。

    noindexタグを設定する

    一時的に公開を控えたいコンテンツにはnoindexタグを設定しましょう。設定している間は検索結果から除外できます。

    noindex ディレクティブは、<meta> タグまたは HTTP レスポンス ヘッダーで設定されるルールで、サポートしている検索エンジン(Google など)に対してコンテンツをインデックスから除外してもらうために使用されます。Googlebot がページをクロールしてタグまたはヘッダーを検出すると、他のサイトがそのページにリンクしているかどうかにかかわらず、そのページを Google 検索結果から完全に削除します。

    noindex を使用してコンテンツをインデックスから除外する | Google 検索セントラル  |  ドキュメント  |  Google for Developers

    「リライト予定だが、時間的に今すぐ着手できない」「リニューアル前なのでサイトをヒットさせたくない」といったケースに向いています。

    WordPressでは、個別のページ編集画面でnoindexの設定が可能です。テーマに機能が搭載されていない場合は「All in one SEO Pack」などのプラグインを導入しましょう。

    canonicalタグを設定する

    コンテンツが重複している場合はcanonicalタグの設定を検討しましょう。重複コンテンツをどのページをオリジナルとして扱うべきか検索エンジンに指示できます。

    重複ページまたは非常に類似したページの正規 URL を指定する場合、いくつかの方法で Google 検索に優先事項を伝えられます。

    rel=”canonical” などを利用して正規ページを指定する方法 | Google 検索セントラル  |  ドキュメント  |  Google for Developers

    WordPressでは2通りの方法があります。ひとつめは「functions.phpファイルを編集する」方法です。コードを追記するため、間違えるとサイトが表示されなくなります。エンジニア・プログラマーや、サイト開発者に相談したほうが安心です。

    プログラミングの知識がないけど自分で対処したい場合はプラグインを使いましょう。「All in One SEO Pack」などのプラグインでは、個別でcanonical設定ができます。

    削除する

    改善が難しい低品質コンテンツは、思い切って削除するのもひとつの選択肢です。

    削除を検討したほうがよいページ
    • 更新の余地がない古いコンテンツ
    • ユーザーにとって価値が低いページ(文字数に対して滞在時間が異常に短いなど)
    • サイトの目的に合わなくなったページ

    削除することで他の記事への悪影響を防ぎ、ユーザーに高品質な記事だけ届けられます。

    不審な挙動をなくす

    不正リダイレクト・隠しテキスト・売買したリンクなどでユーザーをだましていませんか。ホームページで集客し、売上をもっと増やしたい気持ちは分かります。しかし、そのような手法を続けていると、サイト訪問者はもちろんGoogleからも信頼を失ってしまいます。

    不審な挙動を設定しているなら今すぐ削除しましょう。ユーザーを最優先に考えます。「有益な情報提供」に重点を置くことが、長期的にサイトの価値を高めることにつながりますよ。

    執筆者の情報を掲載する

    コンテンツの信頼性を高めるために、執筆者のプロフィールを表示しましょう。執筆者の専門性や経験・権威性を読者に伝えます。

    特に執筆者がその分野で認められた専門家であれば、読者の信頼を獲得しやすくなります。あわせて、サイト運営者・運営企業のページを公開しておくとベターです。

    低品質コンテンツに関してよくある質問

    Q
    文字数の少ないコンテンツは品質が低いことになりますか?
    Q
    滞在時間が短いコンテンツは低品質に当てはまりますか?
    Q
    低品質コンテンツを削除するか残すかの判断基準は?
    Q
    低品質コンテンツを生み出さないための対策方法は?

    まとめ

    今回は、低品質コンテンツの定義、その悪影響・改善方法について解説しました。

    低品質コンテンツとは、独自性や有用性に欠け、ユーザーの期待を裏切る可能性があるページです。低品質コンテンツを放置していると他のページの順位を下げるほか、サイト全体を検索結果から除外されるリスクもあります。

    自サイトに低品質コンテンツがないか定期的にチェックし、品質向上に努めることが重要です。コンテンツの改善は手間がかかりますが、長期的に見て大きなリターンをもたらします。

    この記事を参考に、低品質コンテンツを高品質コンテンツへと変えていきましょう。