コンテンツ制作について学んでいると「共起語」というキーワードがよく登場します。この言葉に馴染みがない方も多いかと思いますが、SEO対策で注目されている要素のひとつです。

「具体的に共起語とはどういうものなのか?」「どのようにコンテンツに取り入れると効果的なのか?」初心者の方でも理解しやすいように、共起語の基本から活用方法までをわかりやすく解説していきます。

リンキープス   ライター兼コンサル

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    共起語とは

    共起語は、特定のキーワードと頻繁に一緒に使われる言葉を指します。読み方は「きょうきご」です。

    検索エンジンは共起語をもとにコンテンツの質や関連性を評価すると考えられています。キーワードからどんなテーマを扱っているのか、どのくらい幅広い情報を持っているか、を判断しているのです。

    Bidirectional Encoder Representations from Transformers(BERT)は、Google が使用する AI システムであり、単語の組み合わせによって多様な意味や意図がどのように表現されるかを理解できるようにするものです。

    引用:Google 検索ランキング システムのご紹介 | Google 検索セントラル  |  ドキュメント  |  Google for Developers

    一方、ユーザーにとって、共起語が多く含まれた記事は「このページには欲しい情報がまとまっている」と感じます。ライティングの際に共起語を意識的に取り入れると、検索エンジンにもユーザーにも認められやすいと言えるでしょう。

    共起語の具体例

    例えば「スマホ」の共起語を見てみましょう。

    スマホの共起語
    • iPhone
    • スマートフォン
    • 機能
    • カメラ
    • モデル
    • バッテリー
    • 搭載
    • 機種
    • 最大
    • 対応
    • Google Pixel
    • シリーズ
    • 画素
    • Android
    • 価格
    • 容量

    「新しいスマホを買いたい人が、機能をチェックしてるのかな」「最新モデル・シリーズを検索しているのかな」など予想がつきますよね。

    共起語とサジェストキーワードの違い

    サジェストキーワードは検索エンジンでキーワードを打ち込むと出てくる、ユーザーがよく検索する関連キーワードです。例えば「スマホ」なら「スマホ アンドロイド」「スマホ カメラ」「スマホ おすすめ」といったサジェストが考えられます。

    要するに、共起語は文脈上関連がありそうなキーワードを、サジェストキーワードは実際に一緒に検索されたキーワードを示しているんです。

    共起語と関連語の違い

    関連語(周辺語)もキーワードに関連する言葉なのですが、共起語よりももう少し広い範囲の言葉です。
    例えば「スマホ」なら「通信キャリア」や「タブレット」「スマホアプリ」といった、スマホ周りを表す言葉が該当します。

    共起語はキーワードと実際に一緒に使われるキーワード、関連語はキーワードに関連性が高い(けど、ユーザーはまだ検索していない)キーワードと言えば分かりやすいですかね。

    共起語はSEO対策に役立つ?

    「共起語はSEO対策として古い」という意見もありますが、現役ライターの私は「まだまだ活用できる」と考えています。

    共起語はSEO対策に役立つ!
    • 読者のニーズに応えられる
    • 網羅性が高まる
    • 検索エンジンに評価されやすい

    ここからは、なぜ共起語がSEO対策に役立つと言えるのか理由を説明していきます。

    読者のニーズに応えられる

    共起語を適切に取り入れると、読者が求めている情報を提供できる可能性がアップします

    読者はキーワードを検索するとき、そのテーマに関連する情報を求めているものの、まだ知らないことについては検索できません。共起語をうまく組み込むことで読者の潜在的な疑問や関心を先取りし、それに対する答えを載せられるのです。

    読者のニーズに深く、そして幅広く応えられるコンテンツを作成したいなら、共起語は役立つでしょう。

    網羅性が高まる

    共起語を活用すると網羅性が飛躍的に向上します。

    網羅性とは

    網羅性とは、あるテーマについての情報を幅広く、深く取り扱うことを意味します。

    キーワードやテーマに関連するさまざまな情報に触れることになり、結果としてブログ・コラムをより豊かにするのです。

    読者は、一つの記事(ページ)で多角的な情報を得られることを評価します。網羅的なコンテンツは読者にとっての価値が高く、ページ滞在時間の増加やSNSでの拡散につながるでしょう。

    検索エンジンに評価されやすい

    Googleの目的は「ユーザーに、関連性の高くかつ信頼性のある情報を提供すること」です。

    共起語が多く使われたコンテンツは、テーマに関して幅広く深い情報を持っているため、検索エンジンは信頼性の高い情報源として認識する傾向があります。検索結果の上位表示も期待できるでしょう。

    RankBrain は、単語がコンセプトにどのように関連しているかを理解するための AI システムです。コンテンツが他の単語やコンセプトに関連していることを理解することで、検索に使われた単語がすべて正確に含まれいなくても、関連するコンテンツをより適切に表示できるようになります。

    引用:Google 検索ランキング システムのご紹介 | Google 検索セントラル  |  ドキュメント  |  Google for Developers

    記事制作において共起語を活用するポイント

    共起語はSEO対策につながるのですが、使い方を間違えると逆効果になる場合もあります。ここからは、記事制作において共起語をうまく取り入れるためのポイントを説明します。

    タイトル・見出しに共起語を取り入れる

    共起語をタイトルや見出しに組み込むと、読者は記事を読む前に、どのような情報が提供されているのかを直感的に理解できるようになります。読む価値がある記事かを判断しやすい、つまり「ユーザーファースト」です。

    さらに、特定のキーワードに関連する他のページやサイトとの関連性を強化できます。これは検索エンジンがページの内容や信頼性を評価する際に重要な要素です。

    タイトルや見出しに共起語を使えば、コンテンツの質を向上させ、検索エンジンの評価を高められると言えるでしょう。

    リライト時に共起語を追加する

    記事やコンテンツのリライトは、品質を向上させる絶好の機会です。共起語を積極的に取り入れると、コンテンツの網羅性や検索エンジンでの評価を一段と高められます

    読者の求める情報をより正確に、そして広範囲にわたって提供するために、共起語をもとに情報を追加していきましょう。特に、他社の記事で取り上げられていて、自社の記事ではまだ触れられていない情報がある場合に有効です。

    共起語を大量に使えばいい訳ではない

    共起語は、コンテンツの質や検索エンジンでの評価を向上させるための有効な手段ですが、使い過ぎはNGです。共起語を大量に盛り込むと、文章の読みやすさを損なう恐れがあるからです。
    読者は文章に不自然さを感じ、「適当に書いてる?」「AIによる生成?」と信頼性や価値を疑問視するかもしれません。

    さらに重要なのは、検索エンジンはスパムとみなす可能性があるという点です。

    キーワードの乱用とは、Google 検索結果のランキングを操作する目的で、ウェブページにキーワードや数字を詰め込むことです。キーワードの乱用では、不自然にリストやグループの形式を使ったり、関連性のない場所でキーワードが記載されたりする傾向があります。

    引用:Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー | Google 検索セントラル  |  ドキュメント  |  Google for Developers

    ペナルティの対象となれば、その記事が検索結果に表示されないばかりかサイト全体にも悪影響を及ぼすかもしれません。

    共起語は確かにSEO的に有効ですが、大量に使えばいいというものではなく、読者のニーズや文章の自然さを最優先に考えましょう。

    共起語の調べ方(無料・登録不要の調査ツール3選)

    ここからは実践編です。無料かつ会員登録不要で、使いやすいSEO共起語ツールを3つピックアップしました。

    ツール名主な特徴おすすめの人
    ラッコキーワード上位20サイトの共起語を抽出ひとつのツールでいろんな機能を使いたい人
    共起語検索ツールシンプル&スピーディーとにかく早く共起語だけ調べたい人
    SERPsアナライザー共起語と見出しを一緒にチェックできる上位10サイトの情報を一気に比べたい人

    それぞれの特徴と使い方を紹介しますので、試してみてください。

    情報量・見やすさともに文句なし「ラッコキーワード」

    SEOツール「ラッコキーワード」は上位20サイトの共起語を抽出してくれます。出現回数や見出しに使われている回数も表示されるので、関連性の高いキーワードをピックアップするのも簡単。

    ラッコキーワードで共起語を調べる具体的な手順を紹介しますね。

    1. ラッコキーワードにアクセスする

      ラッコキーワードにアクセスする

    2. 「共起語」へ変更する

      デフォルトでは調べる項目が「サジェスト(Google)」になっているので「共起語」へ変更する

    3. (任意)並べ替える

      数秒待つと結果が表示される。項目の多い順・少ない順に並べ替え可能。

      • 共起回数ページ全体(検索上位20位までで、ページ全体の出現回数)
      • 共起回数タイトル(検索上位20位までで、タイトルに使われた回数)
      • 共起回数見出し(検索上位20位までで、見出しに使われた回数)
      • 出現サイト数ページ全体(検索上位20位までで、共起語が含まれているサイトの数)
      • 出現サイト数見出し(検索上位20位までで、共起語に見出しが含まれているサイトの数)
    4. データを保存する

      ページ右上「共起語コピー」または「CSVダウンロード」をクリックしてデータを保存する。

    ラッコキーワードは共起語以外にもさまざまな機能が使えるため、知らなかったという方はぜひお気に入り登録してください。

    ラッコキーワードの機能例
    • 一緒に検索されている単語を一覧表示「サジェストキーワード取得」
    • Yahoo!知恵袋と教えてGooから疑問をピックアップ「Q&A取得」
    • 上位サイトの記事構成を調べられる「見出し抽出」
    • 狙い目キーワードが見つかるかも「周辺語・連想語」
    • 他にどんな言葉で表現されているか分かる「類語・同義語」

    シンプル&スピーディー「共起語検索ツール」

    サクッと調べたいだけなら「共起語検索ツール」で十分です。上位30サイトから共起語を抽出します。
    他のツールよりも結果が出るまでのスピードが早く、ざっくりと知りたい場合におすすめです。

    1. 共起語検索ツールにアクセスする

      共起語検索ツールにアクセスする。

    2. キーワードを入力、「検索」をクリックする

      検索窓にキーワードを入力して「検索」ボタンをクリックする。

    3. 結果をコピペする

      抽出結果が表示される。情報を保存したい場合はコピペ用(ワードのみ)部分をコピーして、Googleドキュメントなどにペーストする。

    共起語と見出しを一緒にチェック「SERPsアナライザー」

    SERPsアナライザー」は共起語リストだけでなく、他の情報も一緒に確認できます。上位サイト全体の方向性をチェックしたいときにおすすめです。

    SERPsアナライザーで調べられる情報
    • 共起語
    • 上位10サイトの平均文字数・最大文字数・最小文字数
    • 上位3サイトの平均文字数・最大文字数・最小文字数
    • 上位10記事の見出し
    1. SERPsアナライザーにアクセスする

      SERPsアナライザーにアクセスする。

    2. キーワードを入力、「検索」をクリックする

      検索窓にキーワードを入力して「検索」ボタンをクリックする。

    3. 各情報をチェックする

      抽出結果が表示される。文字数や見出しを見たい時は下にスクロールする。

      • 共起語:ページ上部
      • 文字数:ページ中部
      • 上位サイトの見出し:ページ下部

      保存機能はなさそうなので、コピーかスクショしておくのが良さそう。

    まとめ

    今回、共起語の重要性とその活用方法について詳しく説明しました。共起語を上手に取り入れると、ユーザーからの信頼を獲得し、検索エンジンにも高く評価されるコンテンツを作成できます。

    無料で会員登録不要の共起語調査ツールがありますので、ぜひ試してみてください。

    ツール名主な特徴おすすめの人
    ラッコキーワード上位20サイトの共起語を抽出ひとつのツールでいろんな機能を使いたい人
    共起語検索ツールシンプル&スピーディーとにかく早く共起語だけ調べたい人
    SERPsアナライザー共起語と見出しを一緒にチェックできる上位10サイトの情報を一気に比べたい人

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