「ブログを更新してるけど、いまいち成果が出ない…」と困っていませんか?その原因は、記事の数や質ではなく、サイト全体の構造にあるかもしれません。
近年のSEOでは、「サイト全体の整理力」が評価のカギになるとされています。
そこで注目されているのが、情報をわかりやすく整理し、検索エンジンにもユーザーにも伝わりやすくする「トピッククラスター戦略」です。
この記事では、トピッククラスターの基本から作り方、活用できる無料ツール、実践時に注意すべきポイントまでをわかりやすく解説しています。

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トピッククラスター戦略とは
トピッククラスター戦略とは、サイト全体の情報を整理し、検索エンジンにもユーザーにも伝わりやすくするための設計方法です。
ひとつの大きなテーマを扱う「ピラーページ」を中心に、その内容を補足・深掘りする複数の「クラスターページ」を組み合わせて構成します。
まずはこの戦略の全体像と、注目されている理由を見ていきましょう。
ピラーページとは
ピラーページとは、あるテーマを網羅的にまとめた「中心となるページ」のことです。イメージしやすいのは、いわゆるビッグキーワードを扱うページ。
たとえば「ダイエット」というキーワードをテーマにした場合、「方法」「食事」「運動」「注意点」など、関連する情報をひととおりカバーする構成になります。
ユーザーにとっては全体像がわかるページ、Googleにとっては専門性の高いテーマページとして認識されやすく、SEOの土台として重要な役割を担います。
クラスターページとは
クラスターページとは、ピラーページで取り上げたテーマを補足・深掘りするためのサブ記事のことです.
たとえばピラーページのテーマが「ダイエット」なら、「糖質制限のやり方」「筋トレとの相性」「食事管理アプリの選び方」など、特定の切り口に絞って詳しく解説する記事がクラスターページになります。
クラスターページをピラーページと内部リンクでつなぐことで、情報のまとまり=トピッククラスターが完成します。
Googleからの評価も高まりやすく、ユーザーにとっても知りたい情報に自然にたどり着ける、利便性の高いサイト構造が実現できます。
トピッククラスター戦略のメリット
一昔前は「関連キーワードを含んだ記事をたくさん書けばSEOに有利」といった考え方もありましたが、現在の検索エンジンは情報の構造やページ同士の関係性も重視するようになっています。
実際、Google公式のSEOスターターガイドでも「サイト全体を論理的に整理すること」が推奨されています。
サイトの構築時や改装時には、論理的に整理することをおすすめします。検索エンジンやユーザーがページ間の関係を把握しやすくなるからです。
ユーザーにとっても、全体像(ピラーページ)から詳細(クラスターページ)へと自然に読み進められるため、離脱率の低下や滞在時間の向上が期待できます。
検索エンジンにもユーザーにも伝わりやすい構造を作れるのが、トピッククラスター戦略のメリットと言えるでしょう。
Google公式の情報源について以下の記事でまとめています。遠回りをしないためにも、ぜひチェックしてみてください。
トピッククラスターの作り方
ここからは、実際にトピッククラスターを構築するためのステップを解説します。
「なんとなく記事を書き続けていた…」という状態から抜け出すために、見ていきましょう。
ステップ1:テーマ選定
まずは、自社サイトでどのようなテーマを深掘りしていくかを決めるところから始めましょう。
ここで言う「テーマ」とは、ユーザーの悩みや関心に対して、自社が価値を提供できる大きな話題のことです。
たとえば「Webマーケティング」「製造業の省エネ対策」など、自社の専門性や強みに合ったテーマを選ぶことで、成果にもつながりやすくなります。
テーマ選びに迷ったら、「Googleキーワードプランナー」や「ラッコキーワード」などの無料ツールを使って、検索ニーズや関連キーワードを調べてみましょう。
求められている情報と自社が語れる内容の重なる場所を探すのがコツです。
ステップ2:ピラーページ構成
テーマが決まったら、次はそのテーマを軸にしたピラーページを設計していきます。
ピラーページはトピック全体を網羅するページなので、「概要」「メリット・デメリット」「具体例」「関連情報」などをバランスよく盛り込むのがポイントです。
ユーザーがこの1ページを読むだけで基本的な理解ができるように意識すると、読者満足度も高まり、SEO的にも評価されやすくなります。
ステップ3:クラスターページを企画
ピラーページで扱うテーマをさらに深掘りするために、関連する個別トピックを「クラスターページ」として企画していきます。
イメージとしては、ピラーページの下にぶら下がる記事をリストアップしていく感覚です。
ユーザーが「もっと詳しく知りたい」と思いそうなポイントを洗い出し、それぞれを独立した記事として設計しましょう。
たとえば、ピラーページが「BtoB企業のWeb集客入門」であれば、「オウンドメディアの始め方」「SEOと広告の違い」「競合分析のやり方」などがクラスターページとして適しています。
一つのテーマを多角的に掘り下げることで、サイト全体の専門性が高まり、Googleからの評価も上がりやすくなります。
ステップ4:内部リンクを貼る
クラスターページを作成したら、必ず内部リンクを設置しましょう。
ピラーページから各クラスターページへリンクを貼れば、ユーザーは興味のある詳細情報へスムーズにアクセスできます。
逆に、クラスターページからピラーページに戻るリンクを設けることで、「全体像に戻る」導線が生まれ、サイト内の回遊性が大きく向上します。
検索エンジンに対しても「関連性のあるコンテンツが構造的にまとまっている」と伝わるため、SEO効果の面でも非常に重要です。
こちらの記事では内部リンク(関連記事)を貼る際のポイントについて解説しています。あわせてご参考ください。
トピッククラスター戦略に使えるツール(無料)
トピッククラスター戦略を成功させるには、キーワード選定や競合分析といった事前のリサーチ作業が欠かせません。
ここでは、初心者でも直感的に使えて、しかも無料で利用できるおすすめのツールを紹介します。
- ピラクラB!:ピラーページ / クラスターページの内容を提案してくれる
- Googleキーワードプランナー:Google広告アカウントがあれば無料で使える
- ラッコキーワード:サジェストキーワードを一覧表示する
- ruri-co(るりこ):上位サイトの獲得キーワードを確認できる
ピラクラB!

「ピラクラB!」は、トピッククラスター戦略に特化したツールです。
使い方はとてもシンプル。キーワードを入力するだけで、そのテーマに対して「ピラーページ向きの内容」「クラスターページ向きの内容」を自動で提案してくれます。
さらに、月間検索数の目安や記事の仮タイトルまで提示してくれるため、トピック構成が苦手な方や初心者にも使いやすいのが特長です。
利用にはパスワードが必要ですが、運営会社がX(旧Twitter)上で公開しており、アカウント登録なども不要で完全無料で使えます。
Googleキーワードプランナー

「Googleキーワードプランナー」は、Googleが提供する無料のキーワード分析ツールです。
検索ボリューム(検索されている回数)や関連キーワード、競合の強さなどを調べられるので、ピラーページやクラスターページの企画に役立ちます。
Google広告アカウントを開設すれば誰でも利用でき、最初のリサーチツールとしておすすめです。
検索ボリュームを細かく確認するには広告出稿が必要ですが、無料でも十分に全体の傾向をつかむことができます。
ラッコキーワード
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「ラッコキーワード」は、関連キーワードを一括で抽出できる便利なツールです。
Googleのサジェストや関連語を一覧で表示してくれるため、ユーザーがどんな表現で検索しているのかを把握しやすく、クラスターページのネタ出しにもぴったり。
無料登録(メールアドレスのみ)をすれば、1日15回まで関連キーワードを調査可能。
有料プランに切り替えると、月間検索数やSEO難易度も確認できるようになります。
以下の記事では、ラッコキーワードを初めて使う方に向けて、無料機能の使い方をまとめました。ぜひ参考にしてみてください。
ruri-co(るりこ)
】コンテンツマーケティング・SEO用記事の調査ツール--1024x495.jpg)
「ruri-co(るりこ)」は、キーワードを入力するだけで検索ボリュームや上位サイトの獲得キーワードを一括表示してくれるツールです。
競合がどのキーワードで検索流入を得ているのかが視覚的にわかるため、ピラーページの企画やクラスターページの構成を考える際に役立ちます。
会員登録なしですぐ使えるので、リサーチに慣れていない方でも気軽に試せます。
ruri-co(るりこ)の具体的な使い方は以下の記事で解説しています↓
トピッククラスターの注意点
トピッククラスター戦略は効果的な手法ですが、使い方を誤ると期待した成果が出ないこともあります。
ここでは、実践前に押さえておきたい注意点を紹介します。
記事の内容がかぶっていないか見直す
似たようなテーマの記事が複数あると、Googleは「どの記事を評価すべきか」判断できず、結果的にどれも上位表示されにくくなります。
これは「カニバリゼーション(カニバリ)」と呼ばれる現象です。
たとえば「ダイエット方法の選び方」と「ダイエット方法の種類」が内容的にかぶっていると、検索エンジンも読者も迷いやすく、評価が分散してしまいます。
カニバリを防ぐには、記事のテーマや狙うキーワードを定期的に見直し、重複があれば統合するようにしましょう。
定期的にアクセス解析する
トピッククラスターは「作って終わり」ではなく、「育てていく」戦略です。以下のようなポイントを定期的にチェックしましょう。
- 関連ページが検索上位に表示されているか
- 内部リンクが機能しているか
- エンゲージメント時間(滞在時間)が増えているか
GoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソールを使えば、ページごとの表示回数やクリック率、滞在時間などを確認できます。
こちらの記事でGA4でPV数を確認する方法を紹介しているので、あわせてご覧ください。
まとめ
トピッククラスター戦略は、SEO成果を高めるための「サイト全体の設計図」です。
ピラーページを中心に、関連するクラスターページを企画・連携することで、検索エンジンの評価も、ユーザーの満足度も高まります。
「記事を書いても順位が上がらない」「なんとなく更新しているだけ…」そんな悩みがあるなら、構造から見直すタイミングかもしれません。
まずは、自社の強みや専門性を軸に、ピラーページのテーマを考えてみてはいかがでしょうか。