どんなに素晴らしい内容の記事でも、まず読まれなければ意味がありません。だからこそ、「記事タイトルでいかに関心を引きつけるか」がとても重要です。

そこで役立つのが「ネガティブワード」です。

今回は、否定的な言葉がどのようにクリック率をアップさせるのか、心理的な背景と具体的な例を交えながら紹介していきます。注意点もあわせて解説しているので、タイトル作りの参考にしてみてください。

ネガティブワードでクリック率が上がる理由

ポジティブな情報よりも、ネガティブな情報の方が人の注意を引きやすく、記憶にも残りやすいことをご存知でしょうか?心理学ではこれを「ネガティビティバイアス(negativity bias)」と呼びます。

ここからは、ネガティブワードを使うとクリック率が上がる理由をわかりやすく紹介します。

生き抜くための本能

私たち人間は、生き延びるためにリスクやトラブルに敏感になるよう進化してきました。そのため、恐怖や不安に関する情報にはどうしても目が行きがちです。

例えば、「〇〇を避ける方法」や「〇〇を防ぐために」といったフレーズがあると、「このリスクを回避しなきゃ」と自然に感じ、クリックしてしまうのです。

好奇心がそそられる

否定的な見出しは、「何が悪いんだろう?」「どこが間違っているのかな?」といった好奇心を自然とかき立てます。

例えば「初心者によくある10の間違い」という見出しを見たとき、「自分も同じ間違いをしていないかな?」と気になってしまうものです。特に商品やサービスを購入する前には、問題や失敗についての情報を探すことが多いですよね。

だからこそネガティブな表現を取り入れた記事を書くと、読者の興味を引き、クリックしてもらいやすくなります。

記憶に残りやすい

検索結果が表示されたとき、あなたはどうしますか?

いきなり1番上の記事をクリックする人もいるでしょうが、3〜5位くらいのタイトルをざっと見てから、どれを読むか決める人も多いと思います。

この時、ポジティブなタイトルよりもネガティブなタイトルの方が目に留まりやすく、さらに記憶にも残りやすいです。

つまり、記事がずらりと並んでいる中でも、ネガティブなワードが引っかかりやすく、結果としてクリックされる可能性が高まるのです。

タイトルに使える!ネガティブワード一覧

記事のクリック率を上げるために効果的なネガティブワードと具体例を紹介します。

禁止系

「ダメ」と言われると逆にやってみたくなる心理を「カリギュラ効果」と言います。禁止・否定の言葉を選んで、「何をしちゃダメなの?」「なぜいけないの?」と読者の心を揺さぶりましょう。

ネガティブワード記事タイトル例
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トラブル系

誰でも「お金や時間をかけたのに、失敗だった!」なんて思いたくないですよね。そんな読者の心理に訴えかけるのが、トラブル系のネガティブワードです。

ネガティブワード記事タイトル例
トラブルよくあるトラブルを未然に防ぐ方法
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感情系

読者が抱えている不安や恐怖・悩みなど、負の感情を代弁するのが感情系のネガティブワードです。

普段は隠している本音をあえて引き出すことで、「自分のことだ!」と強く共感してもらえるんです。

ネガティブワード記事タイトル例
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ネガティブワードを使う際の注意点

ネガティブワードは、確かにクリック率を上げる効果的な手段です。しかし使い方を間違ると逆効果になってしまうことも…。

ネガティブワードを使う際の注意点は3つあります。

ネガティブワードを使う際の注意点
  • 読者や内容に合わせる
  • 根拠のない数字は使わない
  • 対策方法も加える
  • 執筆者の情報を公開する

ひとつずつ見ていきましょう。

読者や内容に合わせる

ネガティブな表現がすべての読者に好まれるわけではありません。

中には、ポジティブな情報や励ましを求めている人もいますし、ネガティブワードを「なんだかうさんくさいな…」と感じる人もいるでしょう。

そのため、ネガティブワードを使う際は読者の価値観や記事の内容、相手との関係性などをしっかりと見極めることが大切です。

根拠のない数字は使わない

 「ほとんどの人が知らない裏技」と「99%の人が知らない裏技」、どちらが気になるでしょうか?

具体的な数字を使うと、確かにインパクトが強く、センセーショナルな表現になります。しかし、根拠のない数字を使うのは避けましょう。記事全体の信頼性を損なう可能性があります。

データを用いる場合は出所や調査を明確にします。もし裏付けがない場合は「ほとんどの人が知らない」「多くの人が知らない」といった幅広い表現を選んでください。

正確で誠実な表現を心がけて、読者との信頼関係を維持しましょう。

対策方法も加える

記事タイトルにネガティブワードを使うときには、ただ恐怖や不安をあおるだけではなく、解決策や具体的なヒントも一緒に提示しましょう。

例えば「スマホ選びで損する人の特徴」というタイトルでもよいのですが、読者は「じゃあどうすればいいの?」と困ってしまうかもしれません。

「スマホ選びで損する人の特徴!対策方法も解説」のように変えると、「対策も説明してくれるんだ!」と安心し、記事を読む動機が強くなります。

執筆者の情報を公開する

ネガティブな情報は、読者の行動や意思決定に大きな影響を与えるからこそ、責任を持って発信しましょう。具体的には、執筆者や監修者・運営元の情報を公開するのがおすすめです。

例えば「痩せければ○○は食べるな!」という記事があるとします。匿名で書かれているよりも、執筆者の名前や顔写真・会社名が明示されている方が、信頼感が増しますよね。

以下の記事では「執筆者(この記事を書いた人)」を載せたほうがよい理由や、WordPressでの表示方法を紹介しています。

まとめ

今回は、記事タイトルに使えるネガティブワードについて紹介しました。否定的な表現をうまく取り入れると検索結果やSNSで目立ちやすくなり、クリック率を上げる効果が期待できます。

ただし、やりすぎは禁物です!注意点を理解したうえで、ネガティブワードを活用して、クリック率向上を狙ってみてください。

以下の記事では、読まれる記事タイトルの付け方を解説しています。ネガティブワード以外にも知っておきたい情報をまとめたので、参考にしてくださいね。