文章で「この商品が欲しい!」を引き出すには、ベネフィットを書くことが重要です。

…と言われても、「メリットとどう違うの?」「ウチの商品のベネフィットは?」とよく分からないですよね。

そこで今回はベネフィットの種類や具体例・見つけ方を紹介します。

リンキープス   ライター兼コンサル

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    ベネフィットの種類

    マーケティングの世界では、ベネフィットは「商品によって起こる良い変化」を意味します。

    変化の内容によって3つに分けられます。

    • 機能的ベネフィット
    • 情緒的ベネフィット
    • 自己表現ベネフィット

    ベネフィットを理解するために、ひとつずつ見ていきましょう。

    機能的ベネフィット

    「機能的ベネフィット」は商品を購入することで得られる合理的な変化です。

    簡単に言えば、「この商品はココが便利」といった特徴です。機能的ベネフィットを表すキーワードは以下のとおりです。

    機能的ベネフィットを表すキーワード
    • 便利
    • 安い
    • 早い
    • おいしい
    • 軽い
    • 簡単(使い勝手がいい)
    • 頑丈

    例えば駅近の賃貸物件は「駅から徒歩1分、会社に行くときも遊びに出かけるときも便利」と言えます。

    軽量スーツケースなら「階段で持ち上げるときも軽い」、撥水効果の高いレインシューズなら「雨の日でも靴下を濡らさずに移動できる」が機能的ベネフィットとなります。

    情緒的ベネフィット

    「情緒的ベネフィット」は商品を購入することで得られる感情の変化です。「この商品持っててよかった〜」のような気持ちですね。

    情緒的ベネフィットを表すキーワード
    • 安心感
    • 解放感
    • かっこいい
    • おもしろい

    駅近の賃貸物件を情緒的ベネフィットの面から言えば、「女性の一人暮らし、夜でもすぐ家について安心」と訴求できるでしょう。

    撥水効果の高いレインシューズなら「雨の日に靴下が濡れてしまうストレスから解放される」となり、軽量スーツケースなら「階段で重たい思いをしなくていい、嬉しい」といった感情ですね。

    自己表現ベネフィット

    「自己表現ベネフィット」は商品を購入することで得られる”自分らしさ”です。

    少し難しく感じるかもしれません。簡単に言うと「ずっと欲しかった車、買えた自分スゴイ」です。

    具体例を見てみましょう。

    自己表現ベネフィットを表すキーワード
    • 自分らしい
    • 理想の自分に近づける
    • 誇らしく感じる
    • オリジナリティ

    駅近の賃貸物件では「人気駅の近くに住んでる、自慢したい」と言えそうですね。

    撥水効果の高いレインシューズがデザインも良ければ「買った私、オシャレ」とテンションが上がります。軽量スーツケースなら「旅行好きとして、持ってなくちゃ」という感じでしょうか。

    ベネフィットとメリットの違い

    ベネフィットとよく似た言葉にメリットがあります。同じ意味のように思えますが、その違いは「視点」です。

    メリットは売り手の視点です。「この商品のメリットは〜」というように、特徴や効果を伝えています。

    ベネフィットは買い手の視点です。

    「この商品を買うことでお客様が得られる変化は〜」というように、顧客がどのような利益を得られるのかを伝えています。

    例えば、高速連写できる軽量カメラのメリットとベネフィットを比べてみましょう。

    • メリット:高速連写・軽さ
    • ベネフィット:(軽くて高速連写できるから)運動会で頑張って走る子どもの姿をキレイに撮れる

    メリットは特徴を、ベネフィットは「変化(〇〇だからコレができる)」を表しているのですね。

    ここで有名な格言を紹介しましょう。

    ドリルを買いに来た人が欲しいのはドリルではなく”穴”である。

    セオドア・レビット博士『マーケティング発想法』

    顧客が欲しいのは商品やサービス自体ではなく、もたらされる変化・結果を求めているという意味です。マーケティングの本質を突いていますよね。

    「買うとどう変わるか」「読むとどう変わるか」などベネフィットを考えながら文章を書くと、より読み手に伝わるでしょう。

    ベネフィットを見つける方法

    ここでは、具体的にどのようにベネフィットを見出すのかを説明します。

    1. ペルソナの悩みを洗い出す
    2. 商品の特徴をピックアップする
    3. お客様にどんな変化が起こるかを考える

    ステップに沿って考えていけば、あなたの商品・サービスのベネフィットが見つかるでしょう。

    ペルソナの悩みを洗い出す

    ペルソナ(ターゲットよりも具体的な顧客像)を設定します。難しければ「継続購入してくれている人」や「初めてのお客様」などを当てはめてもよいでしょう。

    ペルソナの項目
    • 年齢
    • 性別
    • 家族構成
    • ライフスタイル
    • 性格
    • 趣味

    どんな人がその商品を必要としているのか」「抱えている悩み・不満・課題はなにか」を考えてみてください。

    以下の記事ではペルソナの作り方を紹介しているので、参考にしてみてください。

    商品の特徴をピックアップする

    ペルソナの悩みを洗い出したら、次は商品に目を向けましょう。商品の特徴・メリット・他社との違いなどをできる限り書き出します。

    商品の特徴
    • 機能
    • 見た目、デザイン
    • 方法
    • 使う場所、シーン
    • 時間
    • 価格帯
    • 実績
    • 商品を作った理由、背景

    この段階はアイデアを出す段階です。「これは特徴じゃない」など考えずに、とりあえずメモしていきましょう。

    お客様にどんな変化が起こるかを考える

    ペルソナと商品の特徴が揃ったら、「商品を使うと、どのような良いことが起こる?」を考えます。

    つまりベネフィットを挙げていきます。

    ベネフィット
    • 機能的ベネフィット
    • 情緒的ベネフィット
    • 自己表現ベネフィット

    機能的ベネフィットよりも情緒的ベネフィット・自己表現ベネフィットのほうが魅力を感じやすいと言われています。

    「欲しい!」と思ってもらえるベネフィットを探してみましょう。

    まとめ

    今回はベネフィットの種類や具体例・見つけ方を紹介しました。

    ベネフィットは「商品によって起こる良い変化」のことで、3種類に分けられます。

    まとめ
    • 機能的ベネフィット:安い・早い・軽いなど商品の特徴
    • 情緒的ベネフィット:安心・ストレスから解放など感情の変化
    • 自己表現ベネフィット:自慢したい・誇らしいなど、もっと好きな自分へ

    ベネフィットを伝えれば、文章だけでも「欲しい!」を引き出せるようになります。ぜひあなたの商品・サービスで、ベネフィットを見つけてみてくださいね。

    以下の記事では、マーケティング心理を14種類紹介しています。こちらもあわせて文章に取り入れると、反応がきっと変わりますよ。