「記事を書いても問い合わせや資料請求につながらない!」と悩んでいる方へ。文章で読者の行動を促したいなら「心理学」「社会心理」「行動経済学」を学ぶといいですよ。
専門的で難しそうに感じるかもしれませんが、実は初心者向けの本もたくさんあります。
そこで今回は私が実際に読んで役立った、心理を学べるおすすめの本を紹介します。興味を持ったら、ぜひ手に取ってみてください。
リンキープス ライター兼コンサル
これまで書いた記事は2,500以上、上位10位以内 獲得多数。
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記事で悩んでいる方はぜひご相談ください。
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迷ったらまずコレ『マンガでわかる! 心理学超入門』
「心理学って難しそう…」「自分に理解できるかな…」と感じている方には『マンガでわかる! 心理学超入門』をおすすめします。複雑な理論をわかりやすく解説しているため、心理学初心者でも楽しく学びながら知識を身につけられますよ。
例えば説得したい時は「クライマックス法」と「アンチクライマックス法」を使い分けよう、と教えてくれます。
クライマックス法は、状況やデータなどを先に説明し、そこから導かれる結論を最後に提示します。「○○にあっては××な状況であり、ついては△△がよろしいかと…」というのがクライマックス法です。このやり方は、相手がその話題に強い興味を持っている場合には大きな説得力を持ちますが、そうでない場合には相手に飽きられてしまい、話を最後まで聞いてもらえない可能性もあります。
ゆうきゆう . マンガでわかる! 心理学超入門. 西東社.
ビジネスだけでなくプライベートでも使える心理術がたっぷり紹介されています。心理学を勉強する第一冊目に、ぜひどうぞ。
試食で買ってしまう理由は?『まんがでわかる社会心理学』
この本は「SNSでなぜ炎上するのか?」「スーパーの試食でなぜ買ってしまうのか?」日常でよくあるシーンの心理背景が漫画で描かれています。
例えば試食のシーンでは、知識がない人には「一面的メッセージ」を、知識がある人には「多面的メッセージ」を使うと有効、と解説されています。
また、まんがのなかで実演販売員は、肉の知識があまりない主人公と質問の内容から肉の知識が豊富そうな男性に対して、商品の説明を変えています。これは、相手を説得するときに、メリットだけを伝える【一面的メッセージ】と、メリットとデメリットの両方を伝える【両面的メッセージ】を使い分けているのです。
松岡 リキ, 小日向 淳, 北村 英哉 . まんがでわかる社会心理学. カンゼン.
商品を紹介する記事に当てはめると、初心者向けにはメリットだけを、中級~上級者向けにはメリ・デメ両方を説明する、といった感じですね。この本には、他にも「あ、これ使えるかも」と思えるテクニックが満載です!
見開きで1テーマ『池上彰の行動経済学入門』
「行動経済学って何?」と思う方でも、池上彰さんならではの分かりやすい解説でスラスラ読めます。見開き1ページで1つのテーマが紹介。イラストが多用されているためスッと理解できます。
例えば「選択的知覚(カクテルパーティー現象)」は、自分に関係ある情報ほど目に留まりやすいという心理を解説。
じつは私たちには「選択的知覚」という能力がそなわっていて、さまざまな情報のなかで、その人にとって重要なもの、関心のあるものだけを選んで知覚し、それ以外の情報はスルーしているのです。
池上彰. 池上彰の行動経済学入門. 学研プラス.
「タイトルや導入文でターゲットを絞った呼びかけが有効」と言われている理由が分かりますね。
カラーが嬉しい『知識ゼロでも楽しく読める!行動経済学のしくみ』
『知識ゼロでも楽しく読める!行動経済学のしくみ』は、タイトルの通り、初心者でも読み進められるよう工夫された入門書です。カラフルなイラストとともに、人の行動に影響を与えるさまざまな心理が紹介されていますよ。
文章にぜひ使ってほしいのが「ハーディング現象」。ざっくり言うと「他の人と同じ行動をしたい(安心感を得たい)気持ち」です。
フードコートに行ったとき、思わず行列のできているお店が気になり、そっちに並びたくなるのはなぜでしょうか?群集の行動に合わせて、自分も同じような行動をしたくなることを、心理学では「同調」といい、行動経済学では「ハーディング現象(群集心理)」と呼びます。
真壁昭夫. イラスト&図解 知識ゼロでも楽しく読める!行動経済学のしくみ . 西東社.
この心理を記事に活用するなら以下のような方法が考えられます。
- 口コミ・レビュー・お客様の声を紹介する
- 実績件数やクライアントのロゴを載せる
- 人気商品・売れ筋商品を強調する
- 予約が取れにくい(行列ができている)状態をアピール
「この商品・サービスは他の人も使っているんだ。じゃあ大丈夫そう」と思わせて、問い合わせや資料請求へと誘導しましょう。
読者の心理を深く知る『図解 影響力の心理学』
この本では「返報性のルール」「ハロー効果」など、読者の行動を促す心理学的原則が紹介されています。
じっくり読みこめば、心を動かすテクニックが自然と身につき、より効果的な文章を書けるようになるでしょう。例えば「損失回避性」の解説はこちら。
カーネマンとトヴェルスキーが提唱したプロスペクト理論には大きな柱がいくつかあります。その1つが損失回避性です。2人は、人間が持つ主観的な満足度を数字的に表現した上で、人は同じ規模の利得と損失の場合、損失のほうを約2倍程度重大に受けとめる、と結論付けました。
中野明. 図解 影響力の心理学. 学研プラス.
記事で「このままだと失ってしまうもの」を伝え、焦り・不安を大きくする → 問題解消へ導くCTA表示 という流れに変えれば、クリック率が改善できそうですよね。
マスク争奪戦の心理は…『心理学と統計分析が最強の武器になるマーケティング戦略』
2020年、マスクの争奪戦が社会現象となりましたよね。著者は、背後には複数の心理学的原理が関わっていると解説します。
コロナ禍でマスクやトイレットペーパーが不足し、高値で売買されました。ビールのデザインにスペルミスがあり、これも高値で売買されました。
村田 芳実. 心理学と統計分析が最強の武器になるマーケティング戦略 (p.57). クラウドサーカス株式会社. Kindle 版.
この理由がわかれば、商品が高値でどんどん売れるようになったり、お客さまが行列をつくるお店になったりするはずです。
- 希少性の原理:めったに手に入らないからこそ欲しくなる
- 心理的リアクタンス:「買い占めはダメ」など強制されると反発したくなる
- 社会的証明:他人がやっていることを真似たくなる
- 権威への服従:専門家や有名人の意見を重んじる
- 問題解決型ストーリー:商品が解決策として提示されると欲しくなる
マスクを買った人自身は気づいていないかもしれませんが、心理に振り回されてしまったとも言えます。消費者の傾向を分析し、心理学にもとづいたアプローチを取り入れると、マーケティング効果が飛躍的に向上するでしょう。
実践のアイデアも紹介『ビジネスデザインのための行動経済学ノート』
サービス開発向けの本ですが、記事制作にも応用できます。「行動経済学をどのようにビジネスで実践するか」に焦点を当てているため、心理の定義だけでなく活用方法も紹介されているのが特徴です。
例として、「権威」効果について見てみましょう。
相手が自分よりもすごい人だと意識すると、その時点で主導権を相手に渡して自分に不利な状況をつくってしまいます。例えば、目の前の相手が医師や弁護士だとわかると、本当に信頼ができる人か疑問を持つこともなく、反射的に「この人のいうことは正しい」と考えてしまいがちです。
中島 亮太郎. ビジネスデザインのための行動経済学ノート . 翔泳社.
記事に取り入れるなら「専門家の意見や有名人の引用を掲載すると、信頼してもらえそうだな」と分かりますね。この本から、読者の行動を促す方法を学んでいきましょう。
まとめ
心理学や行動経済学の知識を記事に活用すると、読者が行動を起こす確率をグッと高められます。
今回紹介した本はどれも易しい言葉で書かれているので、初めて勉強する方も挫折しにくいはず。気になるものがあれば、ぜひ読んでみてください。
「お金を出して買うほどでもないんだよな…。どうしようかな…」と迷っているなら、こちらの記事がおすすめ。文章に活用できる心理14種類を分かりやすく説明していますよ。