Google Bard(グーグル バード)は、Googleが開発・提供する生成AIです。
質問に答えたり、文章を校正・校閲したり、クリエイティブなテキストを生成したりすることができます。

「使ってみたいけど、どうなんだろう?」「ChatGPTの違いは?」と思っている方へ、この記事ではGoogle Bardの特徴や使い方・よくある質問を解説します。

Google Bardとは?主な特徴

Google Bardは、Googleが開発・提供する会話型人工知能(AI)です。

Googleの検索エンジンと連携して幅広い分野の情報を取得し、質問に答えます。
文章の校正・校閲や、詩やコードなどのクリエイティブなテキストの生成にも対応しています。

2023年3月21日にアメリカ合衆国及びイギリスで提供が開始され、2023年5月10日に日本語と韓国語に新たに対応しました。

ここからはGoogle Bardの主な特徴を説明します。

Google Bardの主な特徴
  • 人間と会話するような自然なやり取りが可能
  • Googleの検索データから最新情報を取得する
  • 文章の作成・校正・校閲が得意
  • 回答(出力)には少し時間がかかる

人間と会話するような自然なやり取り

Google Bardは自然言語処理(NLP)技術を活用していて、人間と会話するような自然なやり取りが可能です。
質問の意味を理解して、的確な回答を返してくれます。

利用してみたところ、私は「ChatGPTよりリアルな対話に近いのかな」と感じました。
ChatGPTが生成した文章は少し回りくどい表現が多い(わかりにくい)のですが、Google Bardはほぼ気にならない程度です。

検索データから最新情報を取得

Google Bardは、Googleの膨大な検索データから情報を取得して回答します。
すでにネットに公開されている情報を参照とするため、幅広いジャンルに対応できます。

注意

Google Bardはまだ開発中のため、誤った回答や偏った回答を出す可能性もあります。

また、常に最新情報を踏まえて答えてくれる点もメリットでしょう。

例として「ジャニーズ事務所の藤島社長が辞任となるが、後任は誰か」と、Google BardとChatGPTに聞いてみました。
Google Bardは「東山紀之氏が就任した」と正しい答えを導き出しています(発表されたのは昨日)。

ChatGPTは「申し訳ございませんが、私の知識は2021年9月までのものであり、その後の情報は持っておりません。」と返しました。

文章の作成・校正・校閲が得意

Google Bardは文章作成も可能ですし、校正・校閲も得意です。
スペルミスや文法ミスを指摘したり、文章の流れを改善したりできます。

サイト運営者なら記事制作に活用するのがおすすめです。

Google Bardおすすめの使い方
  • 記事構成を考えてもらう
  • 記事の下書きを書いてもらう
  • 記事の下書きをチェック(ブラッシュアップ)してもらう
  • 記事タイトルを提案してもらう

回答には少し時間がかかる

Google BardはChatGPTと比較すると、回答に少し時間がかかります。
とは言え、その差は2〜3秒なので、そこまで気にならないです。

サクサク答えて欲しいならChatGPTの有料版を利用した方がいいでしょう。

Google Bardの導入方法

Google BardはGoogle アカウント(またはGoogle Workspace アカウント)を持っていて、18歳以上であれば利用できます(無料)。
PC・スマホ(iPhoneやAndroid)・タブレット、デバイスが異なってもGoogle Bardを使えるようにする手順は同じです。

  1. Google アカウントにログインする

    Google Bardを使うにはGoogle アカウントへのログインが必要。

  2. Google Bardのページにアクセスする

    ‎Bard ページにアクセスする

  3. 「Bardを試す」をクリックする

    右下の「Bardを試す」をクリックする

  4. 利用規約を確認・同意する

    利用規約が表示されるので、最後までスクロールして読む。

    問題なければ「同意する」をクリックする

  5. 留意点を確認する

    「Bard は試験運用中のサービスです」といった留意点が表示される。

    確認後、「続行」をクリックする。

    最新情報については不要ならチェックは外したままでOK。

    これで入力欄に指示文(プロンプト)を入力できるようになる。

Google Bardの使い方

Google Bardを設定したところで、実際に使ってみましょう。
使い方はとても簡単です。

質問をする方法

  1. チャット欄に質問を入力する

    下部チャット欄に聞きたいことを入力する。

    具体的に伝えた方が、より希望に沿った回答が返ってくる

  2. エンターキーを押すと、生成が始まる

    エンターキー(または送信ボタン)を押すと、生成が始まる。

  3. 通常3〜5秒で回答が表示される

    通常3〜5秒で回答が表示される。

    ChatGPTに慣れている人は「ちょっと遅い」と感じるかも。

回答をドキュメントにコピーする方法

Google Bardで作成した文章は、Googleドキュメントに共有できます。

回答下部の「共有とエクスポート」ボタンをクリックし、「Googleドキュメントにエクスポート」を選択してください。

新しいドキュメントが作られ、そこに回答がコピーされます。

ただし、エクスポートを選択する度に新規ドキュメントが作成されてしまいます(チャット全体をまとめてコピーはできない模様)。
一度ドキュメントを作ってからは「その他」から「コピー」を選んで、ドキュメントへペーストするという手作業が必要です。

Google Bardをもとに記事の下書きを作成したい方は覚えておくといいですね。

音声読み上げ機能を使う方法

Google Bardは音声読み上げにも対応しています。
チャット欄の回答を音声で聞きたい場合はスピーカーアイコンをクリックしてください。

読み上げを止めたい場合もスピーカーアイコンを再度クリックすればOKです。

Google Bardに関するよくある質問

Google BardとChatGPTの違いは?

Google BardとChatGPTはどちらも対話型AIですが、大きな違いは参照情報です。

Google BardはLaMDAという言語モデルを採用し、Google検索から情報を取得しています。
一方ChatGPTはGPTという言語モデルをベースとして、Bingから情報収集しています。

使い分けとしては「最新情報を踏まえてリサーチしたいならBard」「スピード・使いやすさを重視するならChatGPT」がおすすめです。
基本的にどちらも無料で使えるので、両方試して使いやすい方を選べばいいかなと思います。

Google Bardの利用料金は?

Google Bardは無料で利用できます。
2023年9月8日時点、回数制限・時間制限などないようです。

Google Bardの安全性は大丈夫?

AIを使う上で気になるのは危険性ですよね。
Google Bardは、Googleのセキュリティ基準に基づいて開発・運用されているため、安全性は高いと言えます。

ただし、個人情報の漏洩や悪用につながる可能性もあるため、氏名・生年月日・住所・顔写真などは入力しないでください。

Google Bardはいつのデータが反映されている?

Google BardはGoogleの検索エンジンから情報を取得しているため、ネット上に公開されている最新の情報が反映されています。
今日発表されたニュースも、サイトやブログに載ってから数時間後には正しく回答できます。

まとめ

今回は生成AI「Google Bard」について解説しました。
Google Bardはまだ開発中ですが、さまざまな目的で活用できる可能性を秘めた会話型AIです。

最新情報を踏まえてリサーチしたい人や、文章の校正・校閲に活用したい人におすすめです。
特にサイト運営者が活用すれば、コンテンツ制作がよりスムーズになるでしょう。

今後Google Bardがどのように進化していくのか、注目していきたいですね。